研究課題/領域番号 |
19K06740
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44040:形態および構造関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
植木 龍也 広島大学, 統合生命科学研究科(理), 准教授 (10274705)
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研究分担者 |
古野 伸明 広島大学, 両生類研究センター, 准教授 (80219120)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ホヤ / 金属イオン / タンパク質 / 血球 / 接着 / 遺伝子発現 / 微細構造 / 接着物質 / 海産無脊椎動物 / 接着タンパク質 / Caシグナリング |
研究開始時の研究の概要 |
海産無脊椎動物ホヤ類は、海水中で基質に強固に接着するという性質と、血球中に高濃度の金属イオンを蓄積する性質をもつ。申請者らはホヤ血球が被嚢の接着面まで金属を運搬し、かつ、金属結合タンパク質が接着に寄与するのではないかとの学術的な問いを設定した。本研究は3年間の研究期間で、ホヤ被嚢の形成・接着過程における血球移動経路の解明とCaイメージング、刺激応答性Caチャネルおよび接着タンパク質のin vitro機能解析およびin vivo機能解析を実施する計画である。
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研究成果の概要 |
海産無脊椎動物ホヤ類は海水中で基質に強固に接着するという性質と、血球中に高濃度の金属イオンを蓄積する性質をもつ。血球に蓄積された金属の役割はまったく不明であったが、申請者らは最近の知見にもとづき、ホヤ血球が被嚢の接着面まで金属を運搬し、かつ、金属結合タンパク質が接着に寄与するのではないかとの学術的な問いを設定した。本研究では2019年から2021年までの3年間の研究期間で、ホヤ被嚢の形成・接着過程における血球移動経路の解明とCa2+イメージング、二価金属輸送タンパク質および接着タンパク質のin vitro機能解析、それら遺伝子のin vivo機能破壊解析を実施した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
(1)ホヤによる高度なV濃縮は、約100年前に発見されて以来、生物学と化学の学際領域の研究テーマとして注目されてきた。本研究は蓄積されたバナジウムの役割の解明にせまるものである。(2)イガイとフジツボの接着機構は金属タンパク質および修飾アミノ酸の関与が示唆されており、本研究の成果と結びつく。(3)ホヤ血球が金属運搬の役割をもつことは、既に知られている免疫や酸素運搬に加えて動物の血球の新たな役割を提示することになり、ホヤ以外の動物にも学術的に波及すると期待される。(4)本研究の成果は金属によって制御される高機能な新規接着物質の開発に波及すると期待される。
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