研究課題/領域番号 |
19K06782
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45010:遺伝学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
手島 康介 九州大学, 理学研究院, 教授 (20447593)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 集団遺伝 / 集団構造 / シミュレーション / バイアス / SNP / 集団遺伝学 / 遺伝的変異 / 空間構造 / 遺伝的多様性 / 連続分布 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は連続的に分布している生物集団の遺伝的多様性の解析を行う。現実の生物は、侵入や環境変動による分布域の拡大縮小など、空間構造が連続的に時々刻々と変化する。そのため従来の任意交配集団を用いた方法では十分に解析できていないと思われる。本研究では大規模なシミュレーションシステムを構築し、従来の近似的方法に基づく解析では把握できない問題に対し、新たな解析方法の提案を行う。
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研究成果の概要 |
生物は広がりを持った空間に生息し、その距離に応じて交流を保ちつつ、遺伝的多様性を保持している。現在の集団遺伝学的解析では、本来は連続的に分布している生物集団を離散的な集団の組み合わせに近似して解析しているが、この方法は現実を適切に把握できているのだろうか。本研究ではシミュレーションを用いた解析を実行し、問題点とその対策について研究を進めた。その結果、集団構造の測定及び統一的な解釈のためには特定の統計量の組を使う必要があることを示した。さらにデータの種類にも留意する必要がある。タイピングデータを用いた場合は不可避的に情報が歪むが、マーカーの作成方法を適切に行うことでこの影響を抑えることができる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生物の多様性は、そのゲノム多様性に起因している。ゲノム多様性は集団の構造や歴史に影響されるが、現在の解析方法では近似的解析であるため、本来の姿を適切に反映しているかどうかわからない部分がある。本研究ではシミュレーションを行って問題点の把握と解決策の提案を行った。集団構造の測定に用いられる統計量や解析に用いるデータが解析を歪ませうることを量的に明確に示したことは有意義である。さらにこれらの影響を避けるための方法を提案することで今後の研究に指針を提示したという意味を持つ
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