研究課題/領域番号 |
19K06799
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45020:進化生物学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
生田 哲朗 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 地球環境部門(海洋生物環境影響研究センター), 研究員 (80584846)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 化学合成 / 共生細菌 / シンカイヒバリガイ / 水平伝達 / 細胞形態 / 共生進化 / 水平感染 / 電子顕微鏡 / 細胞内共生 / 水平伝播 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、化学合成細菌を環境から鰓細胞内に取り込み共生させるシンカイヒバリガイ類を用いて、「共生菌の水平伝達が起こる際、細胞では何が起きているのか?」を知るために有効なモデル種を設定し、実験生物学的手法で得た試料から網羅的遺伝子発現解析や組織科学的解析を展開する。それらの結果を統合し、シンカイヒバリガイ類における菌獲得の細胞プロセスや分子メカニズムを明らかにする。
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研究成果の概要 |
化学合成独立栄養細菌との共生は、動物の深海環境への適応進化を可能にした生命現象であり、共生細菌の獲得はその核となる機構である。本研究では、化学合成細菌を環境から取り込み鰓細胞に宿すシンカイヒバリガイ類において、共生細菌を取り込む際に細胞で何が起きているのかを明らかにすることを目指し、各種感染実験や組織科学解析、遺伝子発現解析等を行った。その結果、シンカイヒバリガイ類の共生における細胞内/外の中間的性質を明らかにし、新たな進化モデルを立てるとともに、共生細菌取り込みプロセスについて細胞レベルの新たな仮説を提唱した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果により、これまで未知であったシンカイヒバリガイ類が共生菌を環境からどのように獲得するのか?その細胞プロセスについて理解が進み、動物の深海環境への適応進化機構の理解も深まった。また本研究成果を手掛かりとして、他の生物でも蓄積されつつある水平伝達機構についての知見との比較を行うことで、細胞内共生系の成立と進化における動物門を超えた共通の機構解明へ向けた研究展開が期待できる。
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