研究課題/領域番号 |
19K06810
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45030:多様性生物学および分類学関連
|
研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
佐々木 邦夫 高知大学, 教育研究部自然科学系理工学部門, 教授 (10215717)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
|
キーワード | スズキ系魚類 / 側線系 / 神経支配 / 感丘 / 表在感丘 / 分布 / 相同性 / 適応進化 / 魚類 / 表在丘 / スズキ系 / 進化 / 側線神経 / 系統 / 収斂 / 分布様式 |
研究開始時の研究の概要 |
魚類の側線系は水の流れを感知する器官であり、粒状の感丘から構成される。感丘には管に収まる管器感丘と表皮上に発達する表在感丘がある。後者は脱落しやすく、その分布様式についての知見は貧しい。本研究では、多様な生態に富むスズキ系魚類(Percomorpha)の頭部を観察し、表在感丘の分布様式と生態的特性との関連性を探る。さらに、神経支配の観察から、各々の表在感丘の種間における相同性を確定し、分布様式が多様化するプロセスをあわせて明らかにする。
|
研究成果の概要 |
魚類は側線系とよばれる感覚器官によって水流を感知できる.本研究は,スズキ系魚類においてひろく側線系(特にの表在感丘の配置と,その神経支配)を観察し,(1)スズキ系魚類における非派生的な感丘の配置の推定,(2)神経の分岐パターンに基づいて分類群間における感丘要素の相同性を判断,(3)尾鰭における側線系の形態的多様性の解明,(4)側線系の種間差が体サイズ差に起因する場合があると提示,(5)無数の感丘から構成される特化的な側線系の意義を機能形態学的側面から議論できた.これらの成果は,従来知られていなかった側線系の形態的多様性の一端を明示し,それは各々の生態的・系統的背景に起因すると示唆する.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
魚類の種や生態が多様化する過程で,各々の感覚器官(側線系)も形態的に変化し,種間で分化したことを具体的に示す成果である.これは,どうして魚類が様々な環境に進出可能であったか・どうして様々な生態的特徴をもつ種へと分かれるに至ったかという問いに対して,感覚器官の多様化という観点から答えるという意義がある.
|