研究課題/領域番号 |
19K06835
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
|
研究機関 | 株式会社ファスマック (2021) 東京大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
久保田 渉誠 株式会社ファスマック, バイオ研究支援事業部, 研究員(移行) (10771701)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 次世代シーケンサー / 自殖 / ハクサンハタザオ / 自家不和合性 / S遺伝子 / 全ゲノム解析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究はハクサンハタザオを対象とし、シロイヌナズナから得られた知見と豊富な研究リソースを利用することで自殖の進化を遺伝子変異のレベルから説明する。それだけでなく、シロイヌナズナでは不可能だった、種内における他殖と自殖の直接的な比較をとおし、自殖が進化した適応的背景や集団への進化的影響の評価も行う。したがって本研究は自殖の進化に関して、過去に例のない包括的理解をもたらすことが期待される。
|
研究成果の概要 |
ハクサンハタザオはシロイヌナズナに近縁な野生種であり、これまで他殖のみ行うと考えられてきた。本研究では日本国内の野生集団を網羅的に探索し、室内での受粉実験から自殖可能な集団が存在することを証明した。さらに、室内で他殖種子と自殖種子の生長を観察したところ、両者の生存力と繁殖力には差はないことが示された。一方で、全ゲノムリシーケンスデータを活用した集団遺伝学的解析からは自殖が集団の繁殖に貢献している傾向は認められず、野外では近交弱勢によって自殖種子が排除されていると考えられる。さらに、上記リシーケンスデータからは、自殖をもたらす遺伝的変異についても解析を行った。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
他殖と自殖の進化を扱う研究は、ダーウィンをはじめとして古くから数多くの研究が実施されてきた。本研究は他殖から自殖への進化という、被子植物において一般的な進化傾向のメカニズムとプロセスの包括的理解を目指す研究である。自殖性は育種や農業にも重要な形質であるため、その包括的理解は進化研究の発展のみならず、食料生産分野における新規有用形質の創出や、生産性向上にも貢献することが期待される。
|