研究課題/領域番号 |
19K06841
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
逸見 泰久 熊本大学, くまもと水循環・減災研究教育センター, 教授 (40304985)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | シオマネキ類 / waving / スナガニ類 / 求愛ディスプレイ / モデル選択実験 / 行動の進化 / 行動の起源 / 干潟 / 進化 / 捕食者 / シオマネキ / チゴガニ / 交尾行動 / シグナル / 感覚トラップ / 逃避 / スナガニ / 交尾 / 甲殻類 / 行動 / ハクセンシオマネキ / 求愛行動 / 逃避行動 / wavingの起源 / 種間比較 / 巣穴内交尾 |
研究開始時の研究の概要 |
多くのスナガニ類は,ハサミをリズミカルに動かすwavingと呼ばれるディスプレイを行う.wavingは求愛や威嚇などの機能を持つが,まったく行わない種類も多く,その起源や進化については不明な点が多い.いくつかの種類では,オスがwavingでメスを巣穴に誘引し,巣穴内で交尾を行う.本研究では,『wavingには感覚トラップが強く関係しており,巣穴を持たない個体(放浪個体)が一時的に他個体の巣穴に逃げ込む時に,ハサミの動きという視覚的刺激に誘引されたのが起源である』との仮説を立て,ハクセンシオマネキ,チゴガニなどを対象に,wavingを行うロボットやwavingの動画等を駆使した研究を行う.
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研究成果の概要 |
多くのスナガニ類のオスは,ハサミをリズミカルに動かすwavingと呼ばれるディスプレイを行う.ただし,その起源や進化については不明な点が多い.一部の種では,オスがwavingでメスを巣穴に誘引し,巣穴内で交尾を行うなど,wavingは「求愛」の機能を持つ.我々は,『wavingは,巣穴を持たない個体(放浪個体)が一時的に他個体(巣穴個体)の巣穴に逃げ込む時に,ハサミの動きという視覚的刺激に誘引されたのが起源』との仮説の元に研究を続けて,チゴガニ・ハクセンシオマネキなどを用いた研究で,捕食圧の高い状況では,オスや未成熟なメスも,wavingに誘引されることを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
スナガニ類のwavingは,科学者だけでなく,一般の人も興味を持つ,非常に目立つ行動である.しかし,wavingを行わない種類も多く,その起源や進化については不明な点が多かった.本研究は,ハサミモデルやそれをマイコンを使って動かすハサミロボットを用い,それに対する放浪個体(オスや成熟度の異なるメス)の誘引の有無を実験的に調べ,『wavingは,巣穴を持たない個体(放浪個体)が一時的に他個体(巣穴個体)の巣穴に逃げ込む時に,ハサミの動きという視覚的刺激に誘引されたのが起源』であることを示した.
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