研究課題/領域番号 |
19K06873
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45060:応用人類学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪市立大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
横山 久代 大阪公立大学, 都市健康・スポーツ研究センター, 教授 (10647829)
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研究分担者 |
小越 菜保子 大阪医科薬科大学, 医学部, 助教 (60509115)
中島 世市郎 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (10720691)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 転倒 / 介護予防 / オーラルフレイル / 咀嚼能力 / 健康アプリ / Web調査 / 身体機能 / 咀嚼機能 / 口腔機能 / フレイル / 基本チェックリスト / 運動器機能 / 高齢者 / 転倒予防 / 転倒リスク評価 / 運動機能 |
研究開始時の研究の概要 |
咀嚼能力=咀嚼力は全身の筋力や運動能力を反映する。本研究の目的は、「咀嚼能力は高齢者の転倒リスクと相関し、転倒リスク予測に活用できる」という仮説のもと、咀嚼能力を指標とした転倒リスク評価システムを開発することである。具体的な研究内容は以下の2つである。まず、高齢者の咀嚼能力と転倒イベントならびに運動機能との関連について調べ、転倒予測アルゴリズムの構築により咀嚼能力を指標とした転倒リスク評価システムを開発し、予測精度を検証する。次に、運動器機能向上プログラムの効果予測や、評価結果に基づく咀嚼能力への介入を通じた転倒リスク低減における本システムの応用可能性について検証する。
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研究成果の概要 |
①咀嚼能力と転倒リスクとの関連について横断的に検討した。対象136名(男性33名、平均79.0歳)のうち、16.1%に過去1年間の転倒経験があった。グミゼリーで評価した咀嚼能力は握力と関連したが、ファンクショナルリーチテストに基づく転倒リスクに対して握力のみが有意な説明変数であった。②オーラルフレイル(OF)の転倒事故予測因子としての可能性を検討した。50歳以上の7,591名(平均62歳)に健康アプリを用いたWeb調査を行った。17%がOFに該当し、翌年の調査で全体の19%に過去1年間の転倒既往があった。OFを有することは、その後1年間における転倒事故発生に対する有意な説明変数であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究における横断的検討の結果、咀嚼能力はファンクショナルリーチテストに基づく転倒リスクの独立した寄与因子とはならなかったものの、従来報告されている筋力やバランスなどの運動機能と同様に、咀嚼能力は転倒リスクと関連することが明らかとなった。また、健康アプリを用いた縦断的な調査の結果から、オーラルフレイル(OF)であることが、その後1年間の転倒事故発生を高めることが明らかとなった。つまり、簡便なOFの判定により、転倒リスクが高い人を把握でき、早期の転倒予防措置につなげられる可能性が示された。今後は健康診断の場などにOFの評価を適用し、受診者自身の転倒防止への意識を高めることが期待できる。
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