研究課題/領域番号 |
19K06880
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
木下 正治 弘前大学, 医学研究科, 准教授 (60599083)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | ウイルスベクター / マカクザル / 光遺伝学 / optogenetics |
研究開始時の研究の概要 |
我々はこれまでに霊長類(マカクザル)の神経信号伝達を“日”単位で経路選択的かつ可逆的に遮断する方法を開発,応用しその機能を明らかにしてきた。一方,光遺伝学(optogenetics)は“ミリ秒”単位で神経活動を操作できる技術であり小型のモデル動物では様々な重要な研究成果を挙げている。本研究では光遺伝学をマカクザルに応用し、視覚情報を運動指令へ変換する際に重要な中脳上丘を対象として,その視覚性応答に関する未解明の問題を明らかにすることを目的とする。具体的には,光遺伝学を用いてマカクザルの上丘浅層への神経伝達を経路選択的に操作し,上丘ニューロンの活動変化およびサルの行動変化について明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究ではウイルスベクターを用いた遺伝子導入法をマカクザルに適用し、機能性のタンパク質を神経細胞に発現させ、遺伝子導入した神経細胞の機能を操作し、特定の神経経路の機能を明らかにすることを目的としていた。成果としては中脳上丘から視床枕への神経経路を選択的に遮断することにより上丘-視床枕経路が盲視の視覚情報処理に重要であること等を示した論文を発表した(T Isa, T Tohyama, M Kinoshita, Current Research in Neurobiology (2022) 100058)。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳機能を解明するための遺伝子導入による研究手法は、齧歯類などの小型モデル動物などに適用され多くの重要な成果を挙げている。本研究ではよりヒトに近い霊長類(マカクザル)の脳にこの研究手法を応用した成果について報告した。本研究の成果は単に新しい知見を加えたことのみならず、霊長類の脳機能の操作可能性を示すことで、将来的にはヒト脳疾患の新しい治療法開発への示唆を与えることが期待される。
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