研究課題/領域番号 |
19K06892
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
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研究機関 | 沖縄科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
宮崎 勝彦 沖縄科学技術大学院大学, 神経計算ユニット, グループリーダー (10426570)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | セロトニン / 光遺伝学 / 時間的不確実性 / 報酬待機行動 / 前頭眼窩野 / 内側前頭前野 / 時間的不確実 / 意思決定 / オプトロード |
研究開始時の研究の概要 |
将来の報酬がいつ獲得できるかを予測することができれば(時間的不確実性の減少)、動物が報酬獲得行動を持続する際に利点となる。それに対し、獲得できるのはかなり確実だがいつかが予測困難な場合(時間的不確実性の増大)は、予測できる場合に比べてより柔軟に適応することが要求される。本研究は、将来獲得できる報酬を辛抱強く待つことに関わるセロトニン神経系は、時間的に不確実な将来報酬獲得のための適応的な行動制御に関与するとの仮説を検証する。
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研究成果の概要 |
我々はこれまでの研究から、背側縫線核のセロトニン神経活動と将来報酬を辛抱強く待つことの因果関係を明らかにしてきた。本研究で、遅延時間が一定で報酬を獲得できるタイミングが予測可能な場合(時間的不確実性が低い)前頭眼窩野のセロトニン活性化でのみ待機行動が促進され、将来獲得できる報酬のタイミングが予測困難な場合(時間的不確実性の高い)前頭眼窩野だけでなく内側前頭前野のセロトニン活性化も待機行動促進作用あることを見出した。この結果は、セロトニン神経系が高次脳領域に作用することで将来報酬の時間的不確実性の変化に対しての柔軟な適応行動を生み出していることを示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
セロトニンはうつ病や注意欠陥多動性障害などの衝動性を伴う精神疾患と深く関わっていいるが、セロトニン神経活動がどのように神経疾患と関連しているのかについては未だ謎が多い。本研究では、セロトニンが脳の高次領域で異なって働くことが明らかになった。脳の様々な領域でセロトニンがどのように働くかについての知識を増やすことで、将来の医薬品開発等への貢献が期待される。
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