研究課題
基盤研究(C)
各種遺伝子改変マウスを組み合わせ、前駆細胞と考えられる細胞を蛍光ラベルすることで、末梢神経内マクロファージの起源と末梢神経内への侵入時期と経路を同定する。さらに、発生期、発達期や成獣において、時期特異的に末梢神経内マクロファージを除去することで、末梢神経内マクロファージの新たな機能を見出す。単離した末梢神経内マクロファージの発現遺伝子をRNAシークエンスで解析することで、機能に重要と考えられる分子を予想する。その分子の機能をコンディショナルノックアウトマウスやインヒビターなどで阻害することで、見出した新たな機能を分子レベルで考察する。
末梢神経内に存在するマクロファージは、中枢神経系マクロファージであるミクログリアと同様に、血中単球から置き換わることのない常在型であることを見出した。また、末梢神経内マクロファージの機能解析を目的とし、細胞特異的遺伝子改変技術を確立した。それを用い、末梢神経損傷後のワーラー変性において、末梢神経内マクロファージは血中単球由来の浸潤マクロファージと異なる機能を持つ可能性が示された。
中枢神経系のマクロファージであるミクログリアは近年急速に機能が明らかになってきているのに対し、末梢神経内に存在するマクロファージは機能がほぼ不明である。本研究で確立した末梢神経内マクロファージ特異的な遺伝子操作技術や細胞除去技術は、今後の機能解明に有用であると考えられる。また、本研究で見出された神経損傷時における末梢神経内マクロファージと血中単球由来マクロファージの相違点は、末梢神経損傷や神経因性疼痛の治療法開発の基礎になることが期待される。
すべて 2022 2021 2020 2019 その他
すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (11件) (うち国際共著 2件、 査読あり 10件、 オープンアクセス 7件) 学会発表 (17件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件) 備考 (3件)
Glia
巻: - 号: 6 ページ: 1009-1026
10.1002/glia.24145
Cell Tissue Res
巻: 384(1) 号: 1 ページ: 49-58
10.1007/s00441-020-03346-y
Neuroscience Research
巻: 173 ページ: 54-61
10.1016/j.neures.2021.06.002
The EMBO Journal
巻: 39 号: 22
10.15252/embj.2020104464
Neurochemistry International
巻: 141 ページ: 104878-104878
10.1016/j.neuint.2020.104878
120007145980
Life Sciences
巻: 263 ページ: 118577-118577
10.1016/j.lfs.2020.118577
Journal of Neuroinflammation
巻: 16 号: 1 ページ: 23-33
10.1186/s12974-019-1458-8
iScience
巻: 15 ページ: 536-551
10.1016/j.isci.2019.05.011
Int J Developmental Neuroscience
巻: 印刷中 号: 1 ページ: 18-25
10.1016/j.ijdevneu.2018.09.009
Nature Communications
巻: 10 号: 1 ページ: 5816-5816
10.1038/s41467-019-13812-z
120006786954
実験医学
巻: 37 ページ: 872-877
https://www.med.nagoya-u.ac.jp/Anatomy2/konishi.htm
https://researchmap.jp/read0138943
https://www.med.nagoya-u.ac.jp/anatomy2/konishi.htm