研究課題/領域番号 |
19K06910
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
犬束 歩 自治医科大学, 医学部, 助教 (30584776)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | オキシトシン受容体 / 前頭前皮質 / ウイルスベクター / ナノボディ / Split-Cre / 投射経路 / ストレス応答 / 社会行動 / ストレス / GRABセンサー / RFP / オキシトシン / 扁桃体 / トレーシング / 蛍光センサー / オートラジオグラフィー / 逆行性感染 / DREADDs |
研究開始時の研究の概要 |
視床下部に局在するオキシトシン産生ニューロンは、多様な脳領域に投射しており、機能的にも社会行動・摂食・ストレスといった多様な生理現象に関与している。現在、オキシトシンが社会行動に果たす役割が大きく注目を集めているが、オキシトシンのもたらす効果は生育暦や社会的文脈などの多彩な要因に修飾され、その実態が捉えづらい。本研究は、複雑な入出力を持つオキシトシン産生ニューロンの個別の投射経路を選択的に活動操作し、その機能分担/機能連関を明らかにする。特に、前頭前皮質のオキシトシン受容体発現細胞がストレス応答において果たす役割について重点的に解析を行う。
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研究成果の概要 |
前頭前皮質のオキシトシン受容体発現細胞がストレス応答において果たす役割について解析した。まず、Oxtr-floxedマウスの前頭前皮質にCre発現AAVベクターを局所投与し、オキシトシン受容体を前頭前皮質特異的に欠損させたときの行動変化を解析した。オートラジオグラフィーでは、前頭前皮質の深い領域に分布するオキシトシン受容体のシグナルがCre発現AAVベクターを投与したマウスでは大幅に低下していた。次に、前頭前皮質のオキシトシン受容体発現ニューロン特異的な投射経路の可視化を達成し、扁桃体基底外側核など脳内の複数領域に投射領域を見出した。さらに、オキシトシンを直接検出する蛍光センサーを導入した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、社会性に関わるホルモンとして知られるオキシトシンが脳の前頭前皮質という領域でどのように作用しているのか調べたものです。前頭前皮質にはオキシトシンを受け取るオキシトシン受容体が豊富に存在していますが、これを無くしてしまうとストレスによる影響を受けやすくなることが分かりました。また、前頭前皮質にあるオキシトシン受容体を発現している神経の接続を調べたところ、これまで知られていなかった脳の他の領域との接続が分かりました。今後は、ストレスを受けた時に前頭前皮質までオキシトシンがどのように届いているのか、特別な蛍光センサー分子を導入することで明らかにしたいと考えています。
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