研究課題/領域番号 |
19K06914
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
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研究機関 | 明治薬科大学 |
研究代表者 |
小川 泰弘 明治薬科大学, 薬学部, 講師 (00531948)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ザンドホッフ病 / 活性化アストロサイト / 脳炎症 / リソソーム病 / アストロサイト |
研究開始時の研究の概要 |
ザンドホッフ病モデルマウス(HexbKOマウス)での、様々な脳炎症の進行状態にあるアストロサイトを回収し、アストロサイトに発現する膜タンパク質などを解析する。この解析された標的膜タンパク質に対して刺激薬や阻害薬を投与することで、その機能を解明する。同様に、アストロサイト特異的に薬物による制御可能なGタンパク質共役型受容体などを発現させることで、脳炎症時のアストロサイトの活性化状態を薬物により制御し、アストロサイトの脳炎症時における機能的な役割を解明する。また、培養アストロサイトを調整し、HexbKOマウスで確認された各サイトカインを添加し、これによる変化を解析する。
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研究成果の概要 |
本研究は、脳炎症動物モデルとしてザンドホッフ病モデルマウスを解析した。また、培養アストロサイトに対して炎症性サイトカイン(IL-1αとTNFα)を添加し様々なタンパク質の発現や薬物のスクリーニングの解析を行った。 炎症性サイトカインによって培養アストロサイトを刺激すると、活性化アストロサイトに発現するマーカータンパク質に加え、新規に発現変化するタンパク質を同定した。その変化は、ザンドホッフ病モデルマウスにおいても同様であった。次にアストロサイトの炎症性サイトカインによる活性化制御を解析する目的でNF-kBの活性化の増減を指標に薬物のスクリーニングを行った。その結果、各種候補分子が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳炎症において、アストロサイトの活性化を含むグリオーシスは、新規の治療標的になりうることが示されてきた。本研究で標的としているザンドホッフ病は希少疾患であり、ヒトでの研究成果は極めて乏しい。そのため、ヒトでの疾患を良く反映し脳全体にグリオーシスを示すザンドホッフ病モデルマウスや、培養アストロサイトを利用し解析した。本研究成果において、活性化アストロサイトで増加する新規のタンパク質を同定し、さらにグリアを作用標的とした候補分子を得たことは、脳炎症を伴う神経系疾患の治療標的創出の一助となりうる。
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