研究課題/領域番号 |
19K06930
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46020:神経形態学関連
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研究機関 | 順天堂大学 (2021-2022) 東京医科大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
石 龍徳 順天堂大学, 医学部, 非常勤講師 (20175417)
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研究分担者 |
柏木 太一 東京医科大学, 医学部, 助教 (10398232)
篠原 広志 東京医科大学, 医学部, 講師 (10455793)
權田 裕子 東京医科大学, 医学部, 講師 (60424181)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 成体脳ニューロン新生 / 海馬 / ヒト / マーモセット / 未熟ニューロン / 可塑性 / 顆粒細胞 / 新生ニューロン / 未熟ニューロンマーカー / PSA-NCAM / DCX |
研究開始時の研究の概要 |
脳の大部分では、成体になるとニューロンは新生しないが、海馬の顆粒細胞層では成体になってもニューロンの新生が続いている。この「成体脳のニューロン新生」は、現在再生医療、記憶・学習機構、精神疾患など様々な分野で精力的に研究されている。このような研究は主にネズミで行われていたが、成人の海馬でどの程度ニューロンが新生されているのかについては矛盾した結果の報告が多数あり未だに結論が出ていない。本研究の目的は、この問題の決着を目指して、成人とヒトに近いサル(マーモセット)を用いて、ヒトのニューロン新生について再検討することである。
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研究成果の概要 |
成体でも海馬の顆粒細胞層ではニューロンの新生が起こっており、海馬の記憶・学習や病理に関わっていることは、齧歯類の研究から証明されている。しかし、ヒトの海馬でどの程度成体脳ニューロン新生が起こっているのかについてはまだ論争の最中である。この問題の解決のために、我々はヒトとマーモセットの海馬における未熟ニューロンマーカー陽性細胞(INM+)と増殖性神経前駆細胞について解析を行った。その結果、ヒトの海馬に豊富に存在するINM+細胞の大部分は、新生ニューロンではないことが示唆された。ヒトではINM+細胞が新生ニューロンの代わりに海馬の可塑性を補償している可能性が考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、ヒトの海馬のニューロン新生は低いが、未熟な性質のニューロンは豊富に存在することを示している。この未熟な性質のニューロンは、海馬の可塑性(記憶・学習の基盤)や神経再生に関与している可能性があり、学術的にも社会的にも意義があると考えている。
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