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糖鎖修飾によるAMPA受容体の発現調節機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K06941
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分46030:神経機能学関連
研究機関宮崎大学

研究代表者

若園 佳彦  宮崎大学, 医学部, 准教授 (90377755)

研究分担者 緑川 良介  宮崎大学, 医学部, 助教 (20470320)
高宮 考悟  宮崎大学, 医学部, 教授 (40283767)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
キーワードAMPA受容体 / N型糖鎖修飾 / 細胞膜への移行 / 全反射蛍光顕微鏡法 / 一分子動態観察 / 全反射蛍光顕微鏡 / 糖鎖修飾 / 一分子イメージング
研究開始時の研究の概要

糖鎖に関する研究は、その多様性に加え、機能解析があまりにも煩雑であるため、腫瘍マーカーへの利用などを除き、体系的な研究はほとんどなされていない。
最近、我々の研究室では、AMPA型グルタミン酸受容体のサブユニットの一つであるGluA1の糖鎖修飾が細胞膜への発現制御に関与することを報告したが、詳細なメカニズムについては未だ不明である。
そこで本研究では、受容体分子の合成から分解までの素過程を一分子動態解析により解明することを目指す。
本研究は、神経細胞における機能分子の発現制御という糖鎖の新たな役割の一端を拓くものと考える。

研究実績の概要

我々は、AMPA型グルタミン酸受容体(AMPA受容体)の細胞膜への発現(移行)が特定の部位の糖鎖修飾の欠損により抑制されることを報告している。本研究では、この部位の糖鎖修飾の欠損が如何にしてAMPA受容体の細胞膜への移行を阻害しているのかを明らかにすることにより、糖鎖修飾による機能分子の機能発現機構の解明を目指す。その手法として、一分子レベルでの動態解析が可能な全反射蛍光顕微鏡(TIRF)法を用いて、細胞内における野生型及び糖鎖修飾を欠損した変異型の受容体分子の挙動を詳細に観察し、比較・検討を試みる。
本研究の実施計画は3つのステップからなり、前年度までに、①観察システム(TIRF)の構築についてはほぼ完了し、②野生型及び変異型のAMPA受容体の発現ベクターの作製については、野生型GluA1(AMPA受容体のサブユニット)の発現ベクターを作製し、細胞内での発現と機能を確認した。
今年度においては、前年度に作製した野生型GluA1の発現ベクターをベースに、糖鎖修飾を欠損させた変異型GluA1(N63Q、N363Q)の発現ベクターを作製し、野生型同様、受容体分子の発現を、蛍光顕微鏡下、HEK293細胞におけるGluA1-EGFP(緑色蛍光タンパク質)の蛍光シグナルにより確認し、その機能については、ホールセルパッチクランプ法によりグルタミン酸に対する応答性を確認した。さらに、これらの野生型及び変異型GluA1の細胞内における分子動態を、本研究計画の最終ステップである③構築したTIRFシステムを用いて観察することを試みた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

①観察システムの構築、②発現ベクターの作製、③実際の観察によるデータの取得、と3つのステップからなる本研究の実施計画において、前年度までに最終ステップ③までおおむね到達した。しかしながら、更なるデータの取得やデータの解析などのため、さらに研究期間の延長を申請し、受理されている。

今後の研究の推進方策

一般的にTIRF法においては、その特殊な励起光(エバネッセント光)により、観察領域は細胞膜周辺に限局される。そのため、細胞膜への移行が阻害されている変異型GluA1の細胞内における挙動については現在十分に観察できていない。そこで、観察領域を細胞質内まで拡げるため、観察システムにおける励起光の入射角の微調整を現在行っている。しかしながら、この調整においてもなお観察が困難である場合は、薄層斜光照明法を試みる。
また研究計画では、一分子レベルでの動態観察も視野に入れていたが、微弱蛍光(一分子蛍光)を取得するための高感度カメラの入手の見通しが立たないことから、本研究計画期間中での一分子レベルでのリアルタイム観察は断念し、画像間の差分やデコンボリューションなどの画像処理を駆使することにより、得られた画像データの詳細な解析を試みる。

報告書

(5件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2024 2023 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Temporal and quantitative analysis of the functional expression of Ca2+-permeable AMPA receptors during LTP2024

    • 著者名/発表者名
      Wakazono Yoshihiko、Midorikawa Ryosuke、Takamiya Kogo
    • 雑誌名

      Neuroscience Research

      巻: 198 ページ: 21-29

    • DOI

      10.1016/j.neures.2023.07.002

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Functional roles and temporal contribution of Ca2+-permeable AMPA receptors in LTP expression2023

    • 著者名/発表者名
      若園佳彦、緑川良介、髙宮考悟
    • 学会等名
      第46回 日本神経科学大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 長期増強におけるカルシウム透過性AMPA受容体の機能発現の経時的および定量的解析2023

    • 著者名/発表者名
      若園佳彦、緑川良介、高宮考悟
    • 学会等名
      第100回 日本生理学会大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] LTP誘導におけるAMPA受容体GluA1ホモマーの糖鎖の役割2020

    • 著者名/発表者名
      若園佳彦、緑川良介、岡 昌吾、髙宮考悟
    • 学会等名
      第97回 日本生理学会大会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] N-glycosylation of homomeric GluA1 AMPA receptor play a key role in synaptic plasticity2019

    • 著者名/発表者名
      若園佳彦、緑川良介、Kandel B. Munal、岡 昌吾、髙宮考悟
    • 学会等名
      第42回 日本神経科学大会/第62回 日本神経化学会大会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-12-25  

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