研究課題/領域番号 |
19K06951
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46030:神経機能学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田尾 賢太郎 東京大学, 定量生命科学研究所, 助教 (10708481)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 腹側海馬 / 社会性記憶 / 神経生理学 / 海馬 / 社会性 |
研究開始時の研究の概要 |
マウスは見知った(馴化した)他個体を回避し、見知らぬ(新奇の)他個体に接近するという性質を示す。この性質を発揮するために腹側海馬が重要なはたらきをすることは知られているが、神経細胞の集団的活動が速いタイムスケールでどのように組織化されているのかは明らかになっていない。そこで本研究は、社会行動を示すマウスの腹側海馬において神経活動を電気生理学的に記録することで、同領域で社会性情報がどのように符号化されているのか解明する。
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研究成果の概要 |
本研究では、社会性記憶課題を遂行中のマウス腹側海馬CA1野の神経活動を電気生理学的に記録することにより、既知の他個体に応答する神経細胞(社会性記憶細胞)が、課題後の睡眠中に特定の時間的パターンで再活性化されていることを発見した。また自閉症関連遺伝子であるShank3を欠損したマウスにおいて、社会性記憶の障害に対応して、社会性記憶細胞が減少していること、再活性化の時間的パターンの一貫性に乱れが生じていることを発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果により腹側海馬における社会性情報の符号化原理およびその調節機構が記述されたことで、我々がどのように他者を記憶・認識しているのかを解明するうえで重要な知見が得られるとともに、自閉症スペクトラム障害など社会性記憶の低下が中核症状のひとつである精神疾患の病態生理について多角的な理解が進むことが期待される。
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