研究課題/領域番号 |
19K06953
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46030:神経機能学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
西丸 広史 富山大学, 学術研究部医学系, 准教授 (20302408)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 情動 / 運動 / 歩行 / 報酬 / 情動行動 / 歩行運動 / 皮質下神経回路 / 前頭前野 / 運動制御 / 多点同時記録 / マウス / 神経回路 |
研究開始時の研究の概要 |
情動は、個体そして種の生存のためには欠かせないものであり、ヒトをはじめとする哺乳類の脳機能のなかでも最も重要なものの一つである。本研究では、上丘から前頭前野にいたる情動関連領域において、感覚刺激によって生じた情動を運動出力に変換する神経メカニズムを解明することを目的とする。視覚刺激をもとに決められた運動を行なって報酬を獲得する行動課題を学習させたマウスにおいて複数の脳領域のニューロン群の活動を同時に測定し、また特定のニューロン集団の活動を人為的に操作することで、どのように情動から運動信号へと変換しているのかを明らかにすることを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、哺乳類の中枢神経系の情動関連領域において、感覚刺激によって生じた情動をボトムアップに 運動出力に変換する神経メカニズムを明らかにすることを目的とした。前帯状皮質(Anterior cingulate cortex, ACC)は皮質下からの情動および運動の信号を統合していると想定されている。しかし、ACCニューロンがそれをどのように符号化しているのかは不明であった。本研究では、電気生理学的手法を用いて、マウスの報酬獲得課題中のACCニューロンの活動を記録・解析した。その結果、AACのニューロンが運動と報酬に関連する情報を符号化し、報酬獲得の有無を表現していることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
情動は動物にとって、個体の生存と種の保存のためには欠かせないものであり、ヒトをはじめとする哺乳類の脳機能のなかでも最も重要なものの一つである。しかし、情動表出の際に運動発現を伴うことが多いが、そのメカニズムは不明であった。本研究の成果は、情動と運動の情報が脳内でどのように統合され、神経ネットワークで符号化され表現されているかを明らかにする上で、非常に重要なものである。また、この領域の異常が、うつ病や行動運動障害を伴う自閉症や注意欠陥多動性障害の病態に深く関わっていると考えられており、その神経メカニズムを解明する上でも貢献できると考えられる。
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