研究課題/領域番号 |
19K06963
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46030:神経機能学関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
眞部 寛之 同志社大学, 研究開発推進機構, 准教授 (80511386)
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研究分担者 |
村田 航志 福井大学, 学術研究院医学系部門, 助教 (10631913)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 嗅皮質 / 嗅覚 / 電気生理 / 光遺伝学 / 視床下部 / 摂食行動 |
研究開始時の研究の概要 |
近年の嗅覚研究により、天敵の匂いに対する恐怖反応など、嗅覚本能行動に特異的に働く神経回路が明らかになってきた。しかし、本能行動として重要な、嗅覚にもとづく摂食行動の神経回路は依然として明らかでない。 これまでに申請者は、摂食行動および覚醒・睡眠制御の中枢である視床下部外側野に直接投射する嗅皮質亜領域を新たに発見した(ventral olfactory nucleus、VONと名付けた)。そこで本研究では、このVONから視床下部外側野に投射する回路が、匂いによって誘起される摂食行動および覚醒・睡眠状態を制御するかどうかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は、電気生理学的手法を主に用いて嗅皮質の個々の亜領域の機能探索を行うことで、匂い情報を本能行動などの行動出力に変換する機構を明らかにするものである。本研究によって、これまで未解明であった嗅皮質亜領域の機能を次々と明らかにした。具体的には、前部扁桃皮質核は匂いと報酬期待情報を連合する機能があること、外側嗅索核は匂いと報酬を連合する機能があること、腹側テニアテクタは内側前頭前野から学習行動に関わる全ての行動状態の情報を受け取ることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで未解明であった嗅皮質亜領域の機能をいくつも明らかにしたことで、匂い情報を行動出力に変換する神経回路機構の全容解明に向けた足掛かりとなる成果を得られた。他の感覚系に比べてシンプルな経路である嗅覚系でこのような研究が進むことで、感覚情報を行動出力に変換する共通のロジックを見つけられる可能性がある。また、新型コロナウイルス感染症による嗅覚障害の原因究明や、治療法の開発、また、匂いを使って特定の本能行動、情動などを誘発させる技術の開発等にもつながる可能性がある。
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