研究課題/領域番号 |
19K06979
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
伊藤 久央 東京薬科大学, 生命科学部, 教授 (70287457)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 全合成 / 天然有機化合物 / 不斉合成 / 有機合成化学 / 立体選択的合成 / 生理活性 |
研究開始時の研究の概要 |
多官能基化された多環式テルペノイドの効率的な不斉全合成経路の開発について研究を行う.まずyonarolide (1)に関しては,Diels-Alder反応と可逆的分子内アルドール反応,さらにCope転位を駆使して不斉全合成を目指す.次にcallilongisin B (2)は立体選択的1,4-付加反応と分子内アルドール反応,agallochaexcoerin D (3)は立体選択的1,4-付加反応と分子内アルドール反応,さらにClaisen転位を鍵反応として不斉全合成を目指す.基本的に古典的分子内カルボニル縮合反応やDiels-Alder反応を基軸とした環形成を行い,極力保護基を用いない,効率的かつ短工程での全合成経路を確立する.
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研究成果の概要 |
多官能基化された多環式テルペノイドは多様な生理活性を有することから,古くから天然物化学の領域のみならず医薬品の開発を目的とした様々な領域において脚光を浴び続けている.今回,多環式テルペノイドとして複雑な構造を有するyonarolide とcallilongisin Bに着目し,その効率的な全合成法の開発について検討を行い,callilongisin Bの不斉全合成を達成し,さらに類縁体であるcallilongisin Cの不斉全合成も達成した.また,yonarolideに関しては,七員環の構築には至らなかったものの,全合成に向けてさまざまな知見を得ることができた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多官能基化された多環式テルペノイドは多様な生理活性を有し,医薬品の開発を目的として脚光を浴びている.複雑な炭素骨格を有するテルペノイドは,タキソールを始め医薬品として用いられている化合物が数多く存在し,その全合成経路の開発と類縁体合成に基づいた構造活性相関に関して活発に研究がなされている.このような多環式テルペノイドの効率的かつ独創的な全合成経路の開発における学術的な意義は高い.さらに,極力保護基を用いず全合成の効率性を高めれば,学術的な意義はより高まる.標的化合物が興味深い生理活性を有する場合,構造活性相関の解明を目的とした類縁体合成は,メディシナルケミストリーの観点からも重要である.
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