研究課題/領域番号 |
19K07012
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47020:薬系分析および物理化学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
横山 武司 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 助教 (50524162)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 中性子結晶構造解析 / BRD4 / 等温滴定カロリメトリー / イソリキリチゲニン / エンタルピー / 水素結合 / 水分子クラスター / ブロモドメイン / 阻害剤 / brd4 / X線結晶構造解析 / 等温滴定カロリメトリ |
研究開始時の研究の概要 |
Bromodomain-containing protein 4 (BRD4)は抗がん剤の標的タンパク質として期待されている。BRD4阻害剤の一つであるJQ1は、BRD4以外のタンパク質も阻害するため、副作用が懸念されている。副作用の少ない、つまり標的タンパク質を選択的に阻害する化合物の開発において、体系的な手法は確立されていない。本研究では中性子結晶解析を利用してBRD4選択的阻害剤を開発する。
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研究成果の概要 |
BRD4と阻害剤複合体の中性子結晶構造解析に成功し、水素原子を含む全原子の位置を決定した。これにより、阻害剤結合部位の水分子クラスターの水素結合ネットワークの全貌を明らかにした。また、等温滴定カロリメトリーによってイソリキリチゲニンとBRD4の結合はエンタルピー駆動であり、選択的阻害に有利な特徴をもつことを明らかにした。イソリキリチゲニンはBRD4結合の際に水分子クラスターを再編成することによって好ましいエンタルピー変化を得ていることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
BRD4を阻害する化合物はさまざまながんに対する治療薬になると期待されている。しかし、ブロモドメインをもつタンパク質は多くあるため、副作用の観点から特異的にBRD4に結合し、その機能を阻害する薬剤の開発が望まれている。本研究の成果は、選択的結合に適した官能基と結合様式を同定したことであり、選択的BRD4阻害剤の開発を進めるうえで重要な知見を得ることができた。
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