研究課題/領域番号 |
19K07014
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47020:薬系分析および物理化学関連
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研究機関 | 山陽小野田市立山口東京理科大学 |
研究代表者 |
木村 良一 山陽小野田市立山口東京理科大学, 共通教育センター, 准教授 (20343022)
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研究分担者 |
伊藤 公一 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特任准教授 (50330874)
井上 明男 京都大学, 医学研究科, 非常勤講師 (80107060)
山澤 徳志子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (00282616)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / アミリン / アミロイドベータ / 糖尿病 / 遺伝子改変マウス / 5XFAD |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病の患者はアルツハイマー病(AD)に羅患する確率が高いが、その理由は明らかではない。申請者はカナダとの国際共同研究を行い、糖尿病患者のすい臓より特異的に見出されたアミリンという物質と、ADの原因とされるAβとの両方が、脳内アミリン受容体を通して認知機能を低下させることを発見した。現代の飽食に起因する生活習慣病である糖尿病が、認知機能にも悪影響を与える明らかな証拠であり、本研究の社会的意義は大きい。山口東京理科大学を脳内アミリン研究の日本での研究拠点とし、創薬に繋げたい。
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研究成果の概要 |
アルツハイマー病(AD)は糖尿病患者が患う確率が高く、第3の糖尿病とも言われるが、その理由は明らかではない。本研究では糖尿病患者から特異的に抽出されたアミリンが、脳内で認知機能にどのような影響を及ぼすかを、遺伝子改変マウスを用いて詳細に調べた。その結果、本研究は分子レベルでの非臨床試験により、カナダとの国際共同研究は2020年にノーベル生理学医学賞を受賞された Michael Houghton 教授との、大きな創薬プロジェクトに発展した。また、コロナ禍で計画は遅れたが、国内でもさまざまな高次脳機能計測を行い、脳内アミリン研究の拠点づくりに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アルツハイマー病(AD)は、超高齢社会を迎えて久しい日本にとって、その克服は避けて通れない大きな社会問題である。しかし未だ対処療法的な治療薬しかなく、その発症機構も明らかになっていない。ADは老化に伴う疾患であるため、発症以前に他のどのような疾患歴があったかは、病因解明にむけて検討に値する。ADの罹患率が高いということは、ADと何らかの関連性があることが考えられ、糖尿病もそのような疾患の1つである。アミリンはインシュリンに先んじて2型糖尿病患者から最初に特異的に抽出されたペプチドホルモンであり、本研究によってADとの関連が明らかになった。引き続き精力的に研究を続け、ぜひ創薬につなげたい。
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