研究課題/領域番号 |
19K07037
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47020:薬系分析および物理化学関連
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研究機関 | 崇城大学 |
研究代表者 |
岡崎 祥子 崇城大学, 薬学部, 准教授 (40435152)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ビタミンK / ニトロキシラジカル / 抗がん剤 / 抗腫瘍効果 / 活性酸素 / ニトロキシルラジカル / レドックス / MRI |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、過酸化水素の過剰生成により抗腫瘍効果を示し、MRIにより体内分布を可視化できるビタミンK誘導体結合ナノ粒子の作成を行う。スーパーオキシドラジカルを産生するビタミンK誘導体とMRI造影効果を持つレドックスプローブを高分子化合物に結合させて1つのナノ粒子とする。ビタミンKが産生するスーパーオキシドラジカルをレドックスプローブのSOD活性で過酸化水素に変換し、がん細胞のアポトーシスを誘導する。腫瘍組織には高分子化合物が集積しやすいため、ナノ粒子化することでビタミンK誘導体を腫瘍組織に集積させ副作用の軽減を図る。また、MRI画像によりナノ粒子の腫瘍組織への送達を確認できるようにする。
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研究成果の概要 |
ビタミンK類は生体に必要な栄養素の一つである一方で、細胞内でスーパーオキシドラジカルを産生し、酸化ストレスを引き起こすことで様々な腫瘍細胞に毒性を示す。このため、その毒性を増強させる化合物と組合わせることで、ビタミンK類が新たな抗がん剤として機能する可能性がある。本研究では、MRI造影効果とSOD様活性を有する低分子ニトロキシラジカルがビタミンK3の細胞毒性を増強させることを明らかにし、これらの化合物を組合わせた新規抗がん剤開発の可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ビタミンKの腫瘍細胞に対する毒性は古くから知られており、これまでに様々なビタミンK類縁体が合成されている。しかしながら、癌治療の補助剤として使われる場合があるのみで、主要な抗がん剤として利用されていない。本研究はビタミンKの腫瘍細胞に対する毒性を増強させる化合物を見いだしたものであり、ナノ粒子化によるビタミンKの新たな抗がん剤としての可能性を示すことができた。
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