研究課題/領域番号 |
19K07048
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 湘南医療大学 (2021-2023) 静岡県立大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
山崎 泰広 湘南医療大学, 薬学部医療薬学科, 准教授 (80415330)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 性差 / コレステロール胆石症 / 胆汁分泌 / 胆汁酸生合成 / 胆石症 / ABCトランスポーター / 高脂肪食 / 胆汁分泌障害 |
研究開始時の研究の概要 |
本申請では、胆石症誘発食によりコレステロール胆石症モデルマウスを作成し、DNAマイクロアレイによる発現変動遺伝子の解析から、胆石症発症時に変動しトランスポーターの細胞内輸送に関わるシグナル系とその上流因子を探索する。候補因子のうち性差のあるものをピックアップし、実際にトランスポーターの毛細胆管膜への局在化や胆汁酸分泌能に影響があるかを、培養細胞を用いたin vitro系、および申請者が構築したin vivo動態解析系で調べる。また本研究で明らかにされた新規トランスポーター制御因子が既報のシグナル系とどのようにクロストークするかについて培養細胞を用いたin vitro系で解析する。
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研究成果の概要 |
コレステロール胆石症は、胆汁中で発生したコレステロール結石により引き起こされる疾患である。本疾患は中年以降の女性で好発することが知られているが、その発症性差のメカニズムは明らかでない。 本研究では、脂質生合成・代謝系や胆汁脂質分泌能の性差が胆石症発症率の差を生み出す可能性について検討した。胆石症誘発食により作成した胆石症モデルマウスを解析した結果、雌では胆汁酸トランスポーター・Abcb11タンパク質の毛細胆管膜上への局在が不十分であり、胆汁酸分泌量が足りない結果、コレステロール結石が発生しやすい状態であることを見いだした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
個別化療法の進展に伴い、性別による発症率の違いや、それを考慮した治療戦略の開発が必要であるという認識は、近年急速に広まっている。中でも、コレステロール胆石症は出産経験のある40歳以降の女性が多く発症すると言われているが、なぜ発症率に性差があるのかに関してはいまだ不明な点が多く、解明すべき問題である。本研究では、コレステロール・胆汁酸の生合成系、および胆汁酸トランスポーターの機能性差が、胆石発症性差の要因である可能性を見出した。本研究の成果は、コレステロール胆石症の予防・治療における個別化医療を実現するための基盤となることが期待される。
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