研究課題/領域番号 |
19K07050
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
熊谷 剛 北里大学, 薬学部, 講師 (30365184)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 酸化脂質 / スフィンゴミエリン合成酵素2(SMS2) / 細胞死 / フェロトーシス / 酸化ストレス / 脂質の酸化 / スフィンゴ脂質 / 脂質 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、SMS2の酸化リン脂質代謝活性に焦点をあて、SMS2の抗酸化酵素としての新たな機能を細胞レベルおよび個体レベルで実証することを目的とし、GPx4欠損による新規細胞死におけるSMS2の抑制機構の解析を行ない、細胞死誘導に重要な酸化リン脂質の生成場および分子種を明らかにする。また、組織特異的SMS2/GPx4二重欠損マウスを用いて、酸化リン脂質を起因とする疾病に対する感受性の変化の解析を行ない、in vivoでのSMS2の抗酸化機能を明らかにする。 本研究で得られる成果は、脂質酸化依存的新規細胞死における酸化リン脂質の分子の特異性や、生成部位の解明につながることが期待される。
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研究成果の概要 |
本研究は、GPx4欠損による誘導される酸化脂質依存的な細胞死に対する、SMS2の酸化脂質代謝を介した抑制機構の解明および生体における実証を目的とした。研究期間内で、SMS2の細胞膜における局在がGPx4欠損による細胞死の抑制には重要であること、抑制にはSMS2の他DAGATおよびDAGL経路が関与することが明らかにした。さらに肝臓特異的GPx4/SMS2二重欠損マウスを用いた解析より、コンカナバリンA投与による肝障害に起因する致死性がGPx4/SMS2二重欠損マウスで有意に増強された。 以上の結果より、SMS2が生体内でも酸化脂質を代謝する活性があることが初めて実証された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これらの成果は、SMS2の新たな“抗酸化酵素”としての機能を初めて明らかにしたものであり、脂質代謝酵素が酸化脂質を代謝する抗酸化機能を有することを実証した点で意義は大きい。また、近年注目されている酸化脂質依存的な細胞死の機構の解明や新たな治療法の開発につながるものであり、今後SMS2が酸化脂質が関与する疾患の治療のためにターゲットとなることが期待される。
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