研究課題/領域番号 |
19K07059
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 愛知県医療療育総合センター発達障害研究所 |
研究代表者 |
伊東 秀記 愛知県医療療育総合センター発達障害研究所, 分子病態研究部, 室長 (40311443)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 海馬 / 低分子量Gタンパク質 / 神経細胞 / 発達障害 / アダプター分子 / 歯状回 / 神経発達障害 / 神経発生 / てんかん / Rac / 知的障害 |
研究開始時の研究の概要 |
遺伝学的な解析から、知的障害や自閉症などの神経発達障害とRac情報伝達系の関連が指摘されている。そこで、Rac情報伝達系分子の一つであり、X連鎖知的障害との関連が指摘されているCNK2(connector and enhancer of KSR2)の海馬歯状回の発達における機能を解明する。本研究を遂行することにより、神経発達障害の病態解明や治療法の開発につながる研究成果を得ることを目指す。
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研究成果の概要 |
CNKSR2は、低分子量Gタンパク質RACおよびARF情報伝達系分子と結合するスキャホールド分子である。また、知的障害とてんかんを併発するX連鎖知的障害の原因遺伝子のひとつであるが、その神経発達における機能や病態との関連については未解明な点が多く残されている。そこで、CNKSR2の性状機能解析を行った。その結果、CNKSR2は、ARFの活性化因子であるCYTH2と複合体を形成して安定化されていることがわかった。また、CNKSR2-CYTH2複合体は、新生仔期マウス海馬歯状回神経細胞の発達を制御していることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
知的障害とてんかんを併発するX連鎖知的障害の患者でCNKSR2遺伝子の変異が多数報告されているが、神経系組織における機能や病態との関連についてはよく分かっていなかった。そのような状況下で、私たちは、新生仔期から生後発達期のマウス海馬歯状回神経細胞の発達におけるCNKSR2の機能を明らかにした。この結果は、CNKSR2の新たな分子機能を明らかにするとともに、X連鎖知的障害の病態の一端を明らかにするものであり、疾患治療法開発への端緒となる研究成果であると考えられる。
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