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加齢に伴う筋萎縮とインスリン抵抗性評価のための体内セレンおよびレドックス制御解析

研究課題

研究課題/領域番号 19K07073
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
研究機関摂南大学

研究代表者

上野 仁  摂南大学, 薬学部, 教授 (20176621)

研究分担者 荻野 泰史  摂南大学, 薬学部, 助教 (80617283)
村野 晃一  地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所, 衛生化学部, 研究員 (50827277)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワードセレン / レドックス / 糖尿病 / サルコペニア / フレイル
研究開始時の研究の概要

2型糖尿病患者の血中セレン濃度が低下していることや、反対に血中セレン濃度が高い健常者が高血糖であるという疫学調査を研究背景として、加齢に伴う筋力低下や筋萎縮ならびにインスリン抵抗性惹起と、生体内セレンおよびインスリン標的組織中のセレンタンパク質発現との関係を解析することを目的とする。
ヒトの2型糖尿病の病態に近い動物モデルであるNSYマウスならびに老化促進モデルのSAM10マウスを用い、インスリン抵抗性およびサルコペニアと直接関係するセレンタンパク質を同定し、その作用機作とレドックス制御との関係を解析することにより、身体的フレイル予防のためのバイオマーカー開発の一助となることを期待する。

研究成果の概要

加齢に伴う筋力低下とインスリン抵抗性を評価するため本研究を行った。NSYマウスに高脂肪飼料を摂取させることで耐糖能低下とインスリン抵抗性が惹起されたが、SAMP1マウスではこのような変化は起こらなかった。SAMP1とSAMR1マウスで比較した場合、遺伝的な老化促進により運動機能低下、インスリン抵抗性惹起及び腓腹筋中SelW発現量の有意な低下が観察された。
耐糖能異常のバイオマーカーの検討を行った結果、NSYマウスの高脂肪飼料摂取による血中SelP及びセレン摂取による血中GPx3濃度が有意に増加した。そのため、血中SelPは内臓脂肪症候群におけるインスリン抵抗性の指標となることが示唆された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

セレンは微量必須元素の一つであり、セレンタンパク質は酸化ストレス防御系を担う重要な酵素である。また、セレノプロテインPは肝臓で分泌される血漿中セレンタンパク質であり、従来はセレンの全身運搬・貯蔵として機能すると考えられてきた。日本人はセレン摂取量が比較的多いため、これらのタンパク質は体内で比較的多く発現していると考えられる。
本研究において、加齢に伴う筋力低下とインスリン抵抗性との関係が明らかになるとともに、血中SelPが内臓脂肪症候群におけるインスリン抵抗性の指標となることが示唆されたことは学術的意義が大きく身体的フレイル予防のためのバイオマーカー開発の一助になることが期待される。

報告書

(5件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2022 2021 2019

すべて 学会発表 (10件)

  • [学会発表] 糖尿病モデルマウスにおけるインスリン抵抗性の誘導と骨格筋中セレンタンパク質発現との関連性2022

    • 著者名/発表者名
      荻野泰史, 村野晃一, 奥野智史, 上野 仁
    • 学会等名
      第49回日本毒性学会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 老化に伴う耐糖能および運動機能低下と骨格筋中セレンタンパク質発現との関連性2022

    • 著者名/発表者名
      荻野泰史, 尾崎美久, 村野晃一, 滝口侑真, 松坂海聖, 奥野智史, 上野 仁
    • 学会等名
      フォーラム2022 衛生薬学・環境トキシコロジー
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 老化促進マウスモデルの組織中セレンタンパク質発現 -酸化ストレスとの関連性-2022

    • 著者名/発表者名
      尾﨑美久、香取大輝、村野晃一、荻野泰史、奥野智史、上野 仁
    • 学会等名
      第72回日本薬学会関西支部総会・大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] NSYマウスにおけるインスリン抵抗性惹起と筋中セレンタンパク質発現との関連性2021

    • 著者名/発表者名
      角田莉央、佐戸駿也、荻野泰史、村野晃一、奥野智史、上野 仁
    • 学会等名
      フォーラム2021 衛生薬学・環境トキシコロジー
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 老化促進マウスモデルにおける骨格筋のセレンタンパク質発現に関する検討2021

    • 著者名/発表者名
      尾崎美久、香取大輝、荻野泰史、村野晃一、奥野智史、上野 仁
    • 学会等名
      日本薬学会第142年会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] ノンターゲットプロテオミクスを利用したマウス血清中セレンタンパク質の探索2021

    • 著者名/発表者名
      村野晃一、荻野泰史、建田 潮、奥野智史、上野 仁
    • 学会等名
      日本薬学会第142年会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] NSYマウスにおける骨格筋のセレンタンパク質発現とインスリン抵抗性との関連性に関する検討2021

    • 著者名/発表者名
      佐戸駿也、角田莉央、荻野泰史、村野晃一、奥野智史、上野 仁
    • 学会等名
      日本薬学会第141年会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 高脂肪食摂取NSYマウスにおけるインスリン抵抗性の誘導とレドックス状態に及ぼすセレノメチオニンの影響2019

    • 著者名/発表者名
      荻野泰史、村野晃一、須澤大輝、奥野智史、荒川友博、上野 仁
    • 学会等名
      第72回日本酸化ストレス学会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] Hepa1-6肝癌細胞のインスリン抵抗性におけるROS産生とSelP発現との関連性2019

    • 著者名/発表者名
      須澤大輝、杉邨京香、村野晃一、荻野泰史、荒川友博、奥野智史、上野 仁
    • 学会等名
      第72回日本酸化ストレス学会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] インスリン標的組織におけるAktのリン酸化とセレノプロテインPとの関連性2019

    • 著者名/発表者名
      須澤大輝、杉邨京香、村野晃一、荻野泰史、荒川友博、奥野智史、上野 仁
    • 学会等名
      第69回日本薬学会関西支部総会・大会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-01-30  

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