研究課題/領域番号 |
19K07081
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
小林 哲幸 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 教授 (50178323)
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研究分担者 |
相星 淳一 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (50256913)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 脂質栄養 / 救急救命医療 / 出血性ショック / 質量分析 / オメガ3脂肪酸 / 魚油 / 脂質メディエーター / 経腸栄養 / リピドミクス / 抗炎症作用 |
研究開始時の研究の概要 |
必須脂肪酸の一種であるオメガ3脂肪酸は魚油に豊富に含まれ、種々の炎症病態において抗炎症作用を示すことが既に明らかにされている。一方、出血性ショックなどの重傷病態に対するオメガ3脂肪酸の臨床栄養学的研究はほとんど行われていない。本研究では、外傷性出血性ショックモデルラットを用いて、オメガ3脂肪酸を豊富に含む魚油製剤を救急医療の臨床に近い条件下で短期間投与し、その抗炎症作用について循環動態改善作用も含めて解析する。また、質量分析を用いたリピドミクスを行い、脂質メディエーター産生の視点から抗炎症作用機序について解析し、救命救急医療に適用可能な魚油経腸栄養剤の投与方法および抗炎症作用を評価する。
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研究実績の概要 |
必須脂肪酸の一種であるオメガ3脂肪酸は魚油に豊富に含まれ、種々の炎症病態において抗炎症作用を示すことが既に明らかにされている。一方、出血性ショックなどの重傷病態に対するオメガ3脂肪酸の臨床栄養学的研究は数少なく、オメガ3脂肪酸の短期間静脈内投与が出血性ショックと続発性遠隔臓器障害における炎症反応の抑制や循環動態の安定化に寄与することがラットを用いて示唆されている。しかし、オメガ3脂肪酸を経腸投与した場合の効果については明らかではない。 本研究では、外傷性出血性ショックモデルラットを用いて、オメガ3脂肪酸を豊富に含む魚油を救急医療の臨床に近い条件下で短期間経腸投与し、その抗炎症作用について循環動態改善作用も含めて解析した。また、質量分析を用いたリピドミクスを行い、脂質メディエーター産生の視点から抗炎症作用機序について解析し、救命救急医療に適用可能な魚油経腸栄養剤の投与方法および抗炎症作用を評価した。その結果、次のことが明らかになった。 (1)対照(生理食塩水)群やオメガ6(コーン油)群に比べて、魚油の短期間経腸投与は出血性ショック後の生存率を上昇させることが示された。また、ショック後の血圧や血中乳酸値の変化に関しても、魚油経腸投与により改善がみられた。 (2)血漿中の遊離脂肪酸は、魚油群でEPA量が対照群の約3倍に増加した。また、ショック後の小腸と肝臓の遊離脂肪酸にも違いが認められ、魚油群でアラキドン酸が低下する一方、EPAが増加した。 以上より、出血性ショックと続発する遠隔臓器障害における炎症反応の抑制や循環動態の安定化に対して、魚油の短期経腸投与は有用であることが示唆された。
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