研究課題/領域番号 |
19K07085
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 生理学研究所 (2020-2021) 九州大学 (2019) |
研究代表者 |
西村 明幸 生理学研究所, 生体機能調節研究領域, 特任准教授 (00457152)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ミトコンドリア品質 / 慢性疾患 / 心疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は心筋梗塞初期に起こる心筋ミトコンドリアの異常分裂に着目し、ミトコンドリア-細胞骨格連関(Drp1-Filamin複合体)を基軸とするミトコンドリア動態異常が心不全をはじめとする慢性疾患の根底にあることを見出した。そこで、レドックス恒常性に関わる新しい生理活性物質「活性イオウ」によるDrp1-Filamin複合体制御を中心にミトコンドリア動態異常と慢性疾患に関する共通の分子基盤を明らかにしていく。
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研究成果の概要 |
生体のエネルギー産生を担うミトコンドリアは、常に分裂と融合を繰り返すことで自身の品質(機能)を維持している。近年、様々な慢性疾患でミトコンドリアダイナミクスの破綻(特に、異常分裂)が報告されている。我々はこれまでにDrp1-filamin A複合体を介したミトコンドリア‐細胞骨格間相互作用がミトコンドリア異常分裂を誘導することを見出している。そこで今回、Drp1-filamin A複合体形成が様々な慢性疾患で共通する分子メカニズムとして機能しているかについて検討を行い、タバコ副流煙による心筋障害、筋萎縮性側索硬化症や1型糖尿病モデルマウスなどの疾患発症に関与していることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ミトコンドリアダイナミクスの破綻は様々な慢性疾患で共通して確認されることから次世代創薬標的として注目されている。今回我々は、Drp1-filamin A複合体形成を介したミトコンドリア異常分裂を抑制する既承認薬シルニジピンが筋萎縮性側索硬化症や1型糖尿病マウスの症状を改善することを見出した。また、より薬効を高めたシルニジピン誘導体の開発にも着手しており、今後これら誘導体の薬効をマウス疾患モデルで検証していくことでミトコンドリア創薬研究をさらに進めていきたい。
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