研究課題
基盤研究(C)
血管病変防御に重要な役割を果たしている血管内皮細胞における低分子量型活性イオウ分子の機能とその発現調節を担う細胞内シグナル経路を解明する。そのために,培養血管内皮細胞を用い,亜鉛イオンの毒性軽減や生体防御タンパク質メタロチオネインの誘導への役割や,内皮細胞機能調節因子,有害重金属および有機-無機ハイブリッド分子による活性イオウ分子産生酵素群の発現制御とそれを担う細胞内シグナル経路を解析する。
血管内皮細胞は血管内腔を一層で被う,血液と直に接している唯一のcell typeである。活性イオウ分子はL-システインのチオール基に過剰にイオウ原子が付加した分子であるが,その機能や発現調節には不明な点が多い。本研究は,内皮細胞では,サイトカイン/細胞増殖因子だけでなく,外来性化学物質に応答して活性イオウ分子が産生され,内皮細胞機能が制御されることを示した。また,この応答に関わる活性イオウ産生酵素は刺激によって異なり,その酵素の誘導を介在する細胞内シグナル経路も多様であることが明らかになった。
血管内皮細胞の機能障害は動脈硬化病変,高血圧,血栓症などの血管病変の要因となる。本研究は,血管内皮細胞における活性イオウ分子の機能と合成調節が活性イオウ分子産生酵素の特定とその酵素の誘導を介在する細胞内シグナル経路のレベルで明らかにしたものであり,血管内皮細胞の機能調節の解明を確実に一歩進めたものであり,動脈硬化などの血管病変の予防と治療に新しい視点と展開をもたらす知見を提供するものである。
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すべて 雑誌論文 (12件) (うち査読あり 12件、 オープンアクセス 12件) 学会発表 (14件) (うち招待講演 3件) 備考 (2件)
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