研究課題/領域番号 |
19K07094
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 (2021) 大阪薬科大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
福永 理己郎 大阪医科薬科大学, 薬学部, 教授 (40189965)
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研究分担者 |
藤井 俊裕 大阪医科薬科大学, 薬学部, 助教 (30580104)
伊藤 千紘 大阪医科薬科大学, 薬学部, 助教 (60639029)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 翻訳制御 / プロテインキナーゼ / 細胞内情報伝達 / Mnk / MAPキナーゼ / mTOR / 翻訳開始因子 / eIF4E / CRISPR/Cas9 / MAPKAPキナーゼ / シグナル伝達 / 細胞増殖 / 翻訳開始因子4E |
研究開始時の研究の概要 |
近年,がん治療の標的としてタンパク質合成の制御(翻訳制御)に関与する細胞内シグナル伝達経路が着目されている。特に,翻訳開始に必須な役割を担う翻訳開始因子4E(eIF4E)の活性を制御するシグナル経路として,mTOR経路とMnk経路が重要であり,両経路にはクロストーク(相互作用)が存在する可能性が示されている。本研究では,がん細胞の増殖におけるMnkの役割は何か,および,mTOR経路とMnk経路のクロストークの生理的意義は何か,の2点を学術的「問い」とし,これらの分子機構を明らかにするために,Mnkを制御する両シグナル経路の分子生物学的研究を行う。
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研究成果の概要 |
がん細胞の増殖におけるMAPK-Mnk経路とPI3K-mTOR経路のクロストークによる翻訳制御の分子機構を解明するために,ヒトHeLa細胞を用いてCRISPR/Cas9法によるMAPKファミリー遺伝子およびmTOR複合体構成因子遺伝子の多重ノックアウトを行い,mTOR経路とMnk経路の相互作用を解析した。その結果,mTORC1を阻害するとMnk2の活性化を介して翻訳開始因子eIF4Eのリン酸化が亢進すること,このクロストークにはmTORC2とERKが関与することが示された。本研究により,がんの分子標的治療においてmTOR阻害剤とMnk阻害剤の併用効果が期待できることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現代のがん治療では,がん細胞の増殖や浸潤・転移を促進する情報伝達分子(情報伝達タンパク質)の働きを抑制する治療法(分子標的治療法)が数多く開発されている。本研究では,Mnkという細胞内情報伝達分子によってがん細胞の増殖やタンパク質合成が調節される仕組みを解明することを目的に研究し,Mnkの働きを抑える阻害薬の性質や,タンパク質合成阻害薬によるMnkの活性制御の仕組みの一端を解明した。この研究成果は,がん治療薬として既に使用されているエベロリムスに加えてMnk阻害薬を併用する新しい分子標的治療法の実用化に向けた理論的基盤を提供するものである。
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