研究課題/領域番号 |
19K07095
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 神戸薬科大学 |
研究代表者 |
小西 守周 神戸薬科大学, 薬学部, 教授 (00322165)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 絶食 / 再摂食 / 糖質 / 肝細胞傷害 / 胸腺 / FGF21 / 肝臓 / 間欠絶食 / マウス / T細胞 / 肝細胞障害 / 好中球 / FGF / Refeeding / 肝機能障害 / Refeeding症候群 |
研究開始時の研究の概要 |
慢性的な栄養不足の状況から急激に栄養を摂取した Refeedingと呼ばれる状態では、個体において様々な生理的変化が生じることが知られている。この中には、臨床上Refeeding症候群と呼ばれる個体の生命維持を脅かすものが含まれる。Refeeding症候群は臨床上非常に重大な問題であり、ガイドラインや治療法が検討されつつある。本研究では「Refeeding症候群のメカニズムの理解と、予防、治療法の開発」という臨床上の課題に対し、内分泌因子FGF21に着目してアプローチを行うこととする。本研究は臨床における課題の解決につながるのみならず、栄養学、生理学の発展にも貢献しうるものと期待される。
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研究成果の概要 |
研究代表者は、マウスにおいて2日程度の絶食後にグルコースを自由摂取させると、再摂食直後の肝臓においてケモカインであるCXCL1の産生が亢進し、その結果好中球の浸潤を伴う一過性の肝傷害が生じることを明らかにした。また、再摂食直後には、内分泌因子FGF21の肝臓からの産生が亢進し、このFGF21が肝細胞からのCXCL1の産生を誘導している可能性が示唆された。一方、この絶食再摂食の栄養変化を繰り返し行っても肝傷害が悪化することはなかったが、未熟なT細胞の増加による胸腺の増大が観察された。すなわち、絶食再摂食という栄養変化が、T細胞を介する個体免疫に大きく影響する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
栄養不良や、急激な栄養補給は、個体の生理に大きく影響するものと考えられている。人において長期にわたる栄養不良状態から、急激に栄養補給を行うとRefeeding症候群と呼ばれる一連の病態が生じることが知られており、栄養状態の急激な変化の影響を明らかにすることは基礎生理学としても医学薬学としても非常に重要である。本研究では、Refeeding症候群でも一部認められる栄養補給直後の肝傷害について、そのメカニズムを明らかにできた。本研究の知見は、 同症候群の予防法の開発につながることが期待される。
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