研究課題
基盤研究(C)
“頭痛が起こっているまさにその時, あるいは症状が現れる前に, 脳血流, 神経活動, 脳温はどのように変化しているのか?”という命題に対する解を見出し新たな頭痛治療コンセプトを提唱するため, 開発済みの超小型CMOSイメージングデバイスに加え,熱電対 (脳温測定) を組み合わせて研究を遂行する. 本研究では, 疫学調査研究で周知の事実となりつつある「頭痛発症の性差」,「気象変動による頭痛発症の個人差」を科学的に検証し, 頭痛病態の解明と予防・治療戦略の最適化を目指す.
自由行動条件かつリアルタイムで脳血流を測定できるデバイスならびに脳温を測定できるデバイスを開発し, 低気圧環境下ではマウスの脳血流が増大する一方, 脳温は低下することを見出した. そして通常気圧環境に戻すと, 脳血流および脳温ともに回復することが明らかとなった. 脳血流変動に雌雄差は認められなかったが脳温低下は雌マウスよりも雄マウスで顕著であり, 頭痛病態発症の性差に関する基礎知見を得た.
気圧変動によって脳血流ならびに脳温が変動することに初めて成功した点は, 頭痛病態の解明に与えるインパクトが大きい. さらに脳温変化に性差があることも明らかにしており, 「脳温」が頭痛病態発症の性差を解明するために有効な生理パラメーターとなり得る.
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すべて 雑誌論文 (22件) (うち国際共著 3件、 査読あり 22件、 オープンアクセス 13件) 学会発表 (52件) (うち国際学会 2件、 招待講演 4件) 備考 (1件)
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