研究課題/領域番号 |
19K07126
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47040:薬理学関連
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研究機関 | 高崎健康福祉大学 |
研究代表者 |
中道 範隆 高崎健康福祉大学, 薬学部, 教授 (10401895)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 脳・神経 / 脳神経疾患 / 神経科学 / 薬理学 / 輸送担体 |
研究開始時の研究の概要 |
近年我々は、異物取り込み膜輸送体OCTN1の阻害により、てんかん発作が抑制される可能性を見出した。本研究では、膜輸送体OCTN1の阻害に伴うけいれん発作の抑制が、どのようなメカニズムで起こるのかを明らかにする。また、生体内でOCTN1によって輸送される抗酸化物質エルゴチオネインの経口摂取によるけいれん発作抑制の可能性についても明らかにする。以上の検討により、異物取り込み膜輸送体OCTN1の新規てんかん薬物治療標的分子としての可能性を示す。
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研究成果の概要 |
てんかん発作における膜輸送体OCTN1の薬物治療学的意義を解明する目的で、マウスにおいてOCTN1の遺伝子欠損やOCTN1のin vivo基質ergothioneine (ERGO)の投与がpentylenetetrazole (PTZ)誘発けいれん発作にどのような影響を及ぼすのか検討した。その結果、OCTN1の遺伝子欠損およびERGOの経口投与はいずれもPTZ誘発けいれん発作を抑制した。また、OCTN1のin vivo基質としてhomostachydrineを同定し、OCTN1はhomostachydrineの輸送を介してPTZ誘発けいれん発作を増悪させる可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
OCTN1の遺伝子欠損によりマウスに目立ったフェノタイプが現れないことから、OCTN1に特異性の高い阻害剤を開発することにより、副作用の少ないてんかん治療薬の開発につながることが期待される。また、食品由来成分のERGOは副作用の少ない安全な化合物であり、生体内濃度がOCTN1によって制御されることから体内動態が予測しやすく、脳移行性も高い。ERGOをシード化合物とした脳移行性の高い安全かつ体内動態を制御しやすい精神・神経疾患治療薬開発への応用が期待される。
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