研究課題/領域番号 |
19K07142
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47050:環境および天然医薬資源学関連
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研究機関 | 星薬科大学 |
研究代表者 |
奥 輝明 星薬科大学, 薬学部, 講師 (20409361)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | マスト細胞 / 黄色ブドウ球菌 / SSL11 / Coronin-1 / アレルギー / リン酸化 / PKCα / スーパー抗原様タンパク質 / SSL / アクチン結合タンパク質 / PKC |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、黄色ブドウ球菌産生物質やマスト細胞の宿主因子に着目し、マスト細胞の機能制御機構を明らかにし、新規のアレルギーの発症・制御法を考案する。 黄色ブドウ球菌が産生するSSL11はマスト細胞の機能を負に制御する可能性が考えられたため、その詳細な分子機構について解析を行う。また、マスト細胞に発現するCoronin-1を介した細胞制御機構を明らかにすることで、より効率的なアレルギー制御法を探索する。 このような菌体由来の免疫制御性物質の性状解析は進んでおらず、学術的な機能解明のみならず、将来的な医薬品への応用やバイオリソースとしての有用性を考案しながら解析を進める。
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研究成果の概要 |
黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)が産生する宿主免疫回避関連タンパク質の一つであるStaphylococcal superantigen-like protein 11(SSL11)の組換えタンパク質を大腸菌より精製し、マスト細胞(マウス骨髄由来)に与える影響について解析したところ、マスト細胞の脱顆粒を抑制することが明らかになった。また、マスト細胞表面に存在するSSL11標的分子を明らかにした。一方で、マスト細胞に発現するCoronin-1が脱顆粒に関与すること、脱顆粒反応の際に412番目のセリン残基がPKCalphaによってリン酸化さることなどを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本国民の3人に1人が何かしらアレルギーを有しているといわれ“国民病”であるといえる。本研究成果は、外来物質(黄色ブドウ球菌産生物、Staphylococcal superantigen-like protein 11)および宿主因子(Coronin-1)の両者からマスト細胞の機能発現機構に注目し、アレルギー発症の分子機構を解明することで、新たなアレルギー制御法の開発に繋げるものである。また、黄色ブドウ球菌産生物質を利用しており、黄色ブドウ球菌のバイオリソースとしての可能性を探るものである。
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