研究課題/領域番号 |
19K07151
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47050:環境および天然医薬資源学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
中西 宏明 順天堂大学, 医学部, 准教授 (90392274)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 動物生薬 / 基原 / 次世代シークエンサー / ミトコンドリアDNA / 生薬 / 次世代シーケンサー / DNA鑑定 |
研究開始時の研究の概要 |
生薬の品質管理にとって、高品質な製品を市場に安定供給することは重大な課題である。生薬の基原鑑定は、五感を使った検査や形態観察、成分分析法が一般的であるが、基原生物が異なる類似品の鑑別は難しい。また、類似品が一部混ぜられていた場合には見破ることができない。そこで、生薬の遺伝子検査することで基原生物の同定や類似品の混合割合が検出できる方法、いわゆる「生薬のDNA鑑定法」の構築を試みる。この方法では、動物・植物を問わず鑑定ができるようになり、汎用性が高く、従来の試験法に続く第4の試験法として確立される方法になると考えられる。
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研究成果の概要 |
次世代シークエンサーを用いて、生薬のミトコンドリアDNAを分析することにより、動物生薬の基原動物種を推定する方法を開発した。本法は、2種類の生薬混合物において、少なくとも5%のmtDNAが含まれている場合、マイナー成分を検出できた。これは、生薬の正規品に類似品(基原動物が異なる)が混合した場合に有用である。また、市販されている動物由来生薬が主成分の漢方製剤では、おおよその組成(含有している動物種)を把握できた。一方、安価で持ち運び可能な小型次世代シークエンサーであるMinIONでも本法を適用できたことから、生薬の原産地(フィールドワーク)でも検査が可能になると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で構築した方法は、動物生薬の基原動物種を客観的に判別できるだけでなく、粉末状になっても検査ができ、熟練度も不要である。また、基原動物の異なる類似品が混合されていた場合でも、それを見破ることが可能である。一般に次世代シークエンサーは高額な機器であるが、安価な小型次世代シークエンサーでもある程度適用できるようにし、この方法を多くの人が利用できるようにした。さらに小型次世代シークエンサーは持ち運び可能であることから、現地でリアルタイムに生薬の基原動物鑑定ができるものと期待される。
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