研究課題/領域番号 |
19K07159
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 明治薬科大学 (2020-2021) 千葉大学 (2019) |
研究代表者 |
小林 カオル 明治薬科大学, 薬学部, 教授 (30255864)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | CYP3A5 / ヒト化動物 / 遺伝子多型 / 小腸代謝 / 遺伝子情報 / 個別化 / 相互作用 / ヒト化マウス |
研究開始時の研究の概要 |
Cytochrome P450 3A5 (CYP3A5) には頻度の高い遺伝子多型が存在し、CYP3A5活性を持たない個体 (CYP3A5欠損者)が存在する。しかし、小腸などの肝外臓器での代謝を含むヒトin vivoにおける薬物体内動態にCYP3A5が寄与するかは臨床研究以外に方法がない。本研究では、申請者らが構築したCYP3A5発現マウスとCYP3A5欠損マウスを用いてCYP3A5 遺伝子多型による薬物体内動態への影響を明らかにし、CYP3A5遺伝子情報に基づいた薬物療法の個別化を実現するための基盤を構築する。
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研究成果の概要 |
CYP3A5 には遺伝子多型が存在し、CYP3A5欠損者が存在する。本研究では、タクロリムスを経口投与したCYP3A5欠損マウスとCYP3A5発現マウスの血中薬物濃度解析より、in vivoにおけるCYP3A5の寄与を明らかにした。さらに、CYP3A4とCYP3A5に対する7種の抗真菌薬の阻害強度の違いを示した。また、CYP3A5発現マウスへの抗真菌薬を投与により門脈中代謝物/タクロリムス濃度比が低下することを示した。以上より、CYP3A5欠損マウスとCYP3A5発現マウスが、CYP3A5の有無による薬物体内動態および代謝阻害に起因する相互作用の比較解析に有用であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CYP3A5欠損マウスとCYP3A5発現マウスは、全ヒトCYP3A遺伝子が導入されており、CYP3A5遺伝子の一塩基のみが異なることからヒトのCYP3A5遺伝子多型を反映するモデルといえる。タクロリムスのインビボ代謝におけるCYP3A5の関与が検出できたこととCYP3A5発現マウスでは肝、小腸、腎臓、肺にCYP3A5が発現していることから薬効、毒性研究への発展が期待できる。また、本研究で構築した研究手法は、既存の医薬品だけでなく、開発化合物にまで応用することが可能であり、医薬品の開発の促進にも貢献できるうえ、臓器内濃度の測定など、臨床試験では実施が困難な情報を取得できる点で社会的意義も高い。
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