研究課題/領域番号 |
19K07172
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 帝京平成大学 |
研究代表者 |
平 郁子 帝京平成大学, 薬学部, 准教授 (60453693)
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研究分担者 |
石田 功 帝京平成大学, 薬学部, 教授 (00415556)
平 裕一郎 帝京平成大学, 薬学部, 教授 (20581953)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 嫌気性菌 / 遺伝子組み換え微生物 / サイトカイン / 抗腫瘍効果 / 薬物送達 / 遺伝子組換え微生物 / 培地添加剤 / ビフィズス菌 / DDS / 抗腫瘍薬 / TNF-alpha |
研究開始時の研究の概要 |
代表的な炎症性サイトカインであるTNF-αは、腫瘍細胞をアポトーシスさせることから抗腫瘍薬として期待されてきましたが、全身投与した場合の副作用のため開発は進んでいません。本研究では、腫瘍組織特異的に集まるビフィズス菌の性質を応用し、可溶性TNF-αを分泌する遺伝子組換えビフィズス菌により腫瘍組織内にTNF-α の作用を限局させ、TNF-αによる副作用を回避しつつ腫瘍を内側から攻撃させる方法の確立を目標としています。製剤化を見据えたビフィズス菌の大量培養系の構築も目標の一つとし、組換えビフィズス菌製剤の実用化を目指します。
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研究成果の概要 |
TNF-αは、腫瘍細胞をアポトーシスさせるサイトカインであり、抗腫瘍薬として期待されてきた。 本研究では、TNF-α分泌発現ビフィズス菌(以下M4)を抗腫瘍薬として実用化するためのデータを蓄積した。まずM4を適応可能ながん種として、新たに悪性黒色腫細胞と結腸癌細胞を見出した。また宿主免疫機能がM4の抗腫瘍効果に関与していること、ニトログリセリンがM4の抗腫瘍効果を増強することを見出した。 さらに組換えビフィズス菌の注射剤への製剤化を目標として、エンドトキシン不含の輸液製剤を用いて人体に安全性の高い培地組成を構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
TNF-αは、腫瘍細胞に対し殺細胞活性を示す一方、全身投与すると重篤な副作用が発現することも知られており、TNF-α製剤の実用化に当たっては腫瘍組織を標的とした薬物送達が必須である。我々がこれまでに作出したM4は、高い安全性をもって腫瘍組織にTNF-αを送達可能な担体である。本研究の成果から、M4は幅広いがん種に適応可能であり、また宿主免疫の活性化およびニトログリセリン製剤の併用によりその効果の増強が期待できる。さらに本研究成果である培養培地組成を、ビフィズス菌の製剤化、および栄養要求性株の選択に利用し、新たなビフィズス菌製剤開発に応用していきたい。
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