研究課題/領域番号 |
19K07174
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
高橋 葉子 (遠藤葉子) 東京薬科大学, 薬学部, 助教 (30453806)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ナノバブル / 多糖類コーティング / 超音波 / miRNA / ミキシング / 核酸 / 脳 |
研究開始時の研究の概要 |
脳梗塞治療において、神経血管ユニット(NVU)とされる血管系・神経系両者の細胞の保護が重要とされる。本研究では、核酸治療におけるデリバリーツールとして、これまでに開発してきたナノバブル(超音波造影ガス封入リポソーム)を基盤に、血管内皮細胞や神経細胞などに親和性を有するペプチド修飾を施し、さらにサイズ制御も試みることで、NVU各細胞へ到達可能なナノバブルの開発を目指す。本ナノバブル表面へ治療用核酸を搭載させ、体外からの超音波照射を併用することで、標的細胞への核酸導入に伴う効率のよい血管新生、あるいは神経細胞保護を目指し、低侵襲的にNVUの保護を可能とする新規脳梗塞治療システムの基盤構築に繋げる。
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研究成果の概要 |
脳梗塞治療において、神経血管ユニット(NVU)と称される血管系・神経系両者の細胞の保護が重要と考えられている。本研究では、核酸医薬による脳梗塞治療への応用を目指し、脳の微小血管を介してNVUへと到達可能な核酸搭載超音波応答性ナノバブルの開発を行った。ナノバブル表面への核酸搭載技術として、多糖類コーティングの有用性を示し、核酸の安定性向上、超音波併用による核酸導入の効率化、高速攪拌(ミキシング)によるナノバブルのサイズ制御(平均粒子径減少と均一性向上)に成功した。これらは、全身投与を介したNVUへの核酸デリバリーに有用なナノバブル開発における基盤技術となると期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において開発した多糖類コーティングによる核酸搭載技術は、生体内で安定性の高いアニオン性ナノバブルへ負電荷を有する核酸を搭載可能なものであり、全身投与を介した核酸治療において、標的組織や核酸の配列によらず応用可能な汎用性の高い技術と言える。また、ミキシングによるサイズ制御は、脳梗塞のみならず、微小血管を有する虚血性疾患、がんなどの核酸治療においても、標的エリアへの到達性を高める重要な技術である。本ナノバブルは超音波造影能も有していることから、これら技術の融合により、中枢神経系疾患を含め種々の疾患へ応用可能な超音波診断治療システムの構築へ繋がることから、大きな意義があると考えられる。
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