研究課題/領域番号 |
19K07178
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
亀井 浩行 名城大学, 薬学部, 教授 (60345593)
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研究分担者 |
半谷 眞七子 名城大学, 薬学部, 准教授 (40298568)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | スティグマ / 統合失調症 / 保険薬局薬剤師 / スティグマ評価尺度 / 教育プログラム / 薬局薬剤師 / 薬剤師教育プログラム / 薬剤師 |
研究開始時の研究の概要 |
アドヒアランス不良が問題となる統合失調症の薬物療法においては、保険薬局の薬剤師が責任をもって服薬支援を行う必要がある。しかしながら、薬剤師の統合失調症患者への偏見・差別(スティグマ)は患者の服薬行動を障害し、ひいては服薬中断による症状悪化を招く。 本研究は、薬剤師の統合失調症患者への服薬支援を支えるスティグマ評価尺度を作成し、統合失調症患者との良好な接触を活用した薬剤師のスティグマ是正教育プログラムを開発・実践し、その教育効果を測定する。さらに、本プログラムの教育効果を繰り返し検討し、より実効的な教育プログラムを構築することにより、統合失調症患者に効果的な回復をもたらすことを目指す。
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研究成果の概要 |
精神障害に関連するスティグマは、医療従事者である薬剤師にも根強いことが指摘されており、地域医療における患者のサポートに大きな障壁となっている。薬剤師の統合失調症に対するスティグマの程度を評価するための評価尺度を開発し、これを用いて統合失調症患者とのコミュニケーションに焦点を当てた教育プログラムの効果を調べた。その結果、患者との接触を用いた対話群のスティグマの程度は、講義のみ行った講義群と比較して有意に改善が認められた。以上より、患者との対話を組み合わせた本教育プログラムが、薬剤師の統合失調症患者に対するスティグマの改善に有用であり、薬剤師の適切な服薬支援を提供することが可能となる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本邦における統合失調症患者に対するスティグマは、一般市民だけでなく医療者のスティグマも依然として根強い。今後、統合失調症患者を取り巻く医療環境は、入院から外来中心にシフトし、薬剤師が統合失調症患者と接する機会が増大することから、そのスティグマを是正することが不可欠ある。しかし、これまで本邦において薬剤師のスティグマを是正する教育プログラムの報告はない。スティグマを是正するためには、講義のような啓発ではなく、患者との良好な接触体験が効果的である。本研究の取り組みにより、今後、地域包括ケアシステムの一翼として地域の保険薬局が機能し、精神疾患患者に効果的な回復をもたらすことができるものと考えられる。
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