研究課題/領域番号 |
19K07179
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
藤阪 保仁 大阪医科薬科大学, 医学部, 特別職務担当教員(教授) (50411369)
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研究分担者 |
朝日 通雄 大阪医科薬科大学, 医学部, 教授 (10397614)
友田 紀一郎 大阪医科薬科大学, 医学部, 非常勤講師 (50362843)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ゲフィチニブ / 肝障害 / iPS細胞 / 肝細胞分化 / LDHアッセイ / 非小細胞肺がん / ヒトiPS細胞 / 分子標的治療薬 / 肝細胞 / がん / 薬剤起因性肝障害 |
研究開始時の研究の概要 |
がん分子生物学の発展、個別化医療に伴うがん治療の新展開を迎え、その予後は確実に向上し長期生存が現実のものとなってきた。 分子標的治療薬の副作用、特に臨床上問題となる“肝機能障害”を取り上げ、ヒトiPS細胞を用いてin vitroで肝機能障害のモデル化が可能であるかどうかを検討する。次に、モデル化が可能であれば、分子標的治療薬で処理した細胞内での遺伝子発現変化等を解析し、肝機能障害発症メカニズム解明や副作用予測に使えるマーカー遺伝子の探索、副作用を軽減する薬剤のスクリーニングに繋げる。
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研究成果の概要 |
非小細胞肺がんの治療薬ゲフィチニブの肝障害を予知できるアッセイ系の確立を目的とした。ゲフィチニブ投与により肝障害を発症した患者群(H群)と発症しなかった患者群(N群)から採血し、得られた血液細胞からiPS細胞(iPSCs)を樹立し、肝細胞への分化を行った(iPS-heps)。乳酸脱水素酵素(LDH)アッセイでゲフィチニブによる細胞障害性の違いを検討したところ、iPS-hepsでは両群で有意差はなかったが、iPSCsでは、H群の方が有意に細胞障害性が強いことが分かった。以上から、iPSCsを用いた細胞障害アッセイが、臨床における肝障害を予知できる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ゲフィチニブは非小細胞性肺がんの主要な治療薬であるが、たとえ奏効していたとしても、肝障害により約10%の患者で治療の中断や多剤への変更を余儀なくされているのが現状である。本研究では、治療前の患者サンプルから作製したiPS細胞を用いてゲフィチニブによる細胞障害アッセイを行うことにより、事前に肝障害を予知でき、治療薬選択に役立てることができる可能性を示唆しており、ゲフィチニブの投与が最適治療であると考えられるがん患者には有用であると思われる。
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