研究課題/領域番号 |
19K07184
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
舩田 正彦 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 薬物依存研究部, 室長 (20299530)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 毒性 / 医薬品安全性学 / 薬物治療 / トキシコロジー / 毒性・医薬品安全性学 / 薬物治療・トキシコロジー / 危険ドラッグ / 合成カンナビノイド / グルタミン酸 |
研究開始時の研究の概要 |
危険ドラッグ乱用により、痙攣を伴う救急搬送事例が確認されている。現在のところ、マウスなどの小動物における危険ドラッグ痙攣発現の定量化は実現していない。本研究では、危険ドラッグによる痙攣の発現強度を、異常「脳波」の発生を指標に、定量化できる脳波解析システムを新たに構築することを目的とする。同様に、本評価システムを駆使して、危険ドラッグによる痙攣発現メカニズムについてグルタミン酸神経系機能変化の観点から解析を行う。危険ドラッグ痙攣評価システムの構築により迅速な流通規制がなされることで、危険ドラッグ乱用拡大の防止が可能となることが期待される。
|
研究成果の概要 |
本研究では、危険ドラッグによる痙攣発現メカニズムに関する詳細な研究を実施する目的で、痙攣の発現強度を、客観的かつ定量的に測定する実験解析システムの開発を試みた。脳波の変化に着目して、マウス痙攣強度定量のための脳波解析システムの構築に成功した。本試験法は、薬物の痙攣誘発性の迅速評価法として利用可能である。危険ドラッグによる痙攣発現については脳波振幅の増大、無動状態では脳波振幅の減少により異常行動の定量化が可能であることが明らかとなった。また、合成カンナビノイドの痙攣発現には、CB1受容体および海馬におけるグルタミン酸遊離増加が重要な役割を果たしていることが明らかになった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
危険ドラッグの乱用により、痙攣を伴う救急搬送事例や交通事故の発生等が頻発し、世界的に大きな社会問題となっている。危険ドラッグによる痙攣発現については、その原因となる危険ドラッグが特定されていないのが現状である。その理由は、危険ドラッグに関する痙攣評価システムが存在しないためである。本研究において、痙攣定量化システムの構築に成功したことは、同一条件下で危険性情報を共有するために極めて重要である。本研究成果は、危険ドラッグの流通を迅速に規制するため、世界標準となる危険ドラッグ誘発痙攣に関する科学的評価システムとして有用である。
|