研究課題/領域番号 |
19K07185
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
菅原 満 北海道大学, 薬学研究院, 教授 (60332467)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | エンテロイド / 画像解析 / トランスポーター / 蛍光観察 / 排出トランスポーター / 3D画像解析 |
研究開始時の研究の概要 |
現在,薬物の消化管吸収の解析に使用されている“組織を使用する実験”と”細胞を使用する実験”の間をとりもつ新しい実験系として,エンテロイド(小腸オルガノイド)を用いた新規手法を確立する.本研究ではエンテロイドに蛍光物質を取り込ませ,その分布を3D画像解析する.エンテロイドは生理的形態をよく維持しながら小腸上皮から調製可能であり,本手法を確立することで,これまでの薬物吸収実験系のもつ問題が大きく改善されることが期待できる.
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研究成果の概要 |
本研究ではエンテロイド(小腸組織培養系)を用いる物質輸送実験系を確立してトランスポーターの機能評価へ応用することを目的とした.蛍光物質をエンテロイド内腔に取り込ませた後,画像解析ツールを用いて自動輪郭決定する方法を改良した.蛍光顕微鏡のフルフォーカス明視野画像の濃淡を二値化,自動選択により輪郭を決定した後,この輪郭を蛍光画像に当てはめて蛍光強度を算出することにより,輪郭全体を捉えることができた.この際,膜不透過性の蛍光試薬をエンテロイド内腔に注入するマイクロインジェクション法の技術をを考案した.これにより,内腔と細胞層との境界を客観的に区別しながら解析することが可能となった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
消化管吸収機構を明らかにするための既存の方法には,消化管内の生理的状態を保ったままin vitro系で評価する手法や,排出トランスポーターを簡便に評価する実験系が少ないことが問題点であった.小腸から作製されるエンテロイドは,消化管内の生理的状態を維持するため,有用な物質輸送解析のツールになる可能性がある.本研究の成果は,薬物吸収のメカニズムの解明や,薬物の吸収に及ぼす他の薬物あるいは食品成分の影響(相互作用)の解析に有用と考えられる.
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