研究課題/領域番号 |
19K07186
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
田崎 嘉一 旭川医科大学, 医学部, 教授 (60374807)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | パーキンソン病進行抑制薬 / meloxicam誘導体の開発 / 新規治療薬候補 / meloxicam誘導体 / Akt / 細胞死抑制 / meloxicam / 新規抗パーキンソン病薬 / Akt |
研究開始時の研究の概要 |
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)のmeloxicamは、in vitroおよび腹腔内投与によるin vivo パーキンソン病(PD)モデルにおいて神経細胞死を新規メカニズムで抑制することをわかっている。しかしmeloxicamを経口投与した場合、COX阻害の消化器毒性と脳内移行性が低いため、薬効を確認できていない。すでにmeloxicam誘導体を合成し特許出願したが、meloxicamと同等以上の薬効を経口投与で示す化合物は得られていない。上記の問題点を克服した誘導体で臨床開発候補化合物を得ることが目標となる。
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研究成果の概要 |
本研究は、神経保護作用を有する抗パーキンソン病治療薬の臨床開発候補化合物となる新規メロキシカム誘導体を見出すことであった。これまでパーキンソン病モデルマウスにおいて2つの有望な化合物を見出しているが、神経保護効果と脳内移行性の改善が必要であった。そこで新規に合成された40以上の化合物を調べたが、元々の2化合物以上に改善した臨床開発に相応しい化合物は得られなかった。一方、元の化合物を投与したパーキンソン病モデルの脳切片を検討したところ、パーキンソン病で傷害される脳部位の神経細胞死が著明に保護されていた。本結果は、メロキシカム誘導体のパーキンソン病進行抑制治療薬の有力な候補であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在のパーキンソン病治療薬は、症状を改善する対症療法薬のみであり病気の進行を抑制できない。そのため長期に使用すると有効性の低減や変動が起こり問題となっており、本病気の進行抑制薬開発が強く望まれている。本研究は、すでに市販されている解熱鎮痛薬のメロキシカムとその誘導体がマウスパーキンソン病モデルでパーキンソン病の原因である脳ドパミン神経細胞死を抑制することを見出し、パーキンソン病進行抑制薬の開発へと進めていく研究である。今回の結果からマウスモデルでパーキンソン病で傷害される脳部位が誘導体により保護されていることが明らかとなり、進行抑制薬としての可能性が高まったと考えられる。
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