研究課題/領域番号 |
19K07203
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 帝京平成大学 |
研究代表者 |
中埜 貴文 帝京平成大学, 薬学部, 講師 (40720793)
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研究分担者 |
水間 俊 帝京平成大学, 薬学部, 教授 (80229715)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 非アルコール性脂肪性肝炎 / NASH / HO-1 / ヘム / 薬剤性肝障害 / ヘムオキシゲナーゼ / タモキシフェン / ポルフィリン / 酸化ストレス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、ヘム代謝障害とHO-1の防御機構破綻が相乗的に非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の病態の進展を加速させているという申請者らの仮説を検証する。そのために、まず脂肪肝モデル細胞を用いてin vitroでNASHにおけるヘムの代謝変動、及びその際の細胞障害性への関与、そのメカニズムを明らかにする。続いて、NASHモデル動物を用いて、肝細胞内ヘム代謝障害を是正あるいは増悪させた際にどのような影響が表在するかを検証し、NASH病態進展とヘム代謝障害との因果関係を明らかにする。
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研究成果の概要 |
非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)において、鉄代謝異常がその病態の進行に関連していることが示唆されているが、その機序については明らかになっていない。本研究では、NASHの発症、病態進展と鉄代謝異常を結びつける要因として、肝細胞内での鉄利用経路の一つであるヘム生合成経路に着目し、ヘム生合成および代謝とNASHとの関連性について検討した。その結果、NASH動物モデルの作製法の一つであるメチオニン・コリン欠乏条件下では、肝細胞内ヘム生合成経路が障害されることが示唆された。また、ヘム分解酵素であるHO-1の誘導剤がNASHの起因薬剤の一つであるTamoxifenの細胞毒性を低減することを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
NASHはメタボリックシンドロームの肝での表現型として増加傾向を示し、肝疾患領域における重要性が増している。一方で発症・進展の機序は依然不明であり、その治療法も確立されていない。本研究は細胞内のヘム生合成経路とのリンクというNASHの病態の新たな側面を提示し、NASHの予防、治療応用への理論基盤の発展に貢献することが期待できる。
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