研究課題/領域番号 |
19K07209
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
加藤 美紀 名城大学, 薬学部, 准教授 (70345594)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 異物解毒機構 / 薬物代謝酵素 / 脳精神疾患 / UDP-グルクロン酸転移酵素 / シトクロムP450 / 発現変動 / 拘束ストレス / 脳 / 肝外臓器 / 脳疾患 / 肝 / 小腸 / 脳腸相関 / 局所代謝 / 薬物トランスポーター |
研究開始時の研究の概要 |
社会の高度化、複雑化に伴い増加している脳精神疾患を適正に治療し、患者の生活の質を上げる重要性は日増しに高まっている。薬理効果の発現に多大なる影響を及ぼすのは作用部位での薬物量であるが、この薬物量は主として作用部位、小腸、肝での異物解毒機構のはたらきに影響される。最近、脳と腸の機能的連関すなわち「脳腸相関」が注目されているが、脳精神疾患による脳(作用部位)、腸、肝異物解毒機構の変動ならびにその相関は解明されていない。そこで本研究では、脳精神疾患による脳-腸-肝異物解毒機構の変動と相関、および変動メカニズムの解明、脳精神疾患に対する薬物療法による脳-腸-肝異物解毒機構の変動の解明を目的とする。
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研究成果の概要 |
てんかん発作により、てんかん治療薬の標的部位である脳内の異物解毒機構だけでなく、薬物動態を制御する肝臓や小腸においても、異物解毒機構が変動することが明らかになった。その変動は、酵素により異なることも明らかにした。また、ストレス負荷によっても、脳や肝の異物解毒機構の一部が変動する可能性を明らかにした。本研究で採用したモデルでは、脳-腸-肝において、類似した挙動を示した異物解毒因子は認められなかったが、脳精神疾患により脳だけでなく肝や小腸の異物解毒機構が変動する可能性を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
社会の高度化、複雑化に伴い、うつ病などの精神疾患や、てんかんのような神経活動の異常により引き起こされる脳疾患の罹患率が増加している。近年、第二の脳とも言われる腸と脳の機能的関連性が注目されている。薬物は一般的に生体内で異物解毒機構により解毒されて、薬理効果を失う。疾患による異物解毒機構の変動について、脳だけでなく、小腸、肝について明らかにしたことで、薬物の生体内での動態の変化を標的臓器だけでなく消失臓器を考慮して評価することが可能と考えられ、薬物治療の適正化のためにも貴重な情報を提供できたと考える。
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