研究課題/領域番号 |
19K07213
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小原 拓 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 准教授 (80612019)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 小児 / 向精神薬 / 薬剤疫学 / 副作用 |
研究開始時の研究の概要 |
海外においては、自発報告の集積により懸念されたリスクを大規模データベースの二次利用によって検証する体制が構築されているが、本邦にはそのような体制が整備されていない。したがって、小児における医薬品使用の安全性評価体制の確立は急務である。 そこで、小児ADHD治療薬の心血管疾患リスクなどの既存の懸念、及び副作用自発報告データベースを用いたシグナル検出から得られたシグナルに関して、レセプトデータ及びコホートデータを用いて検証する。それらを通して、小児における向精神薬使用の安全性に関する質の高いエビデンス創出のための方法論を確立し、最終的には、小児における向精神薬の安全性評価を推進する。
|
研究成果の概要 |
小児の向精神薬使用の安全性評価の推進を目的に、①副作用自発報告DBに基づくシグナル検出・仮説の生成、②MDV analyzerに基づく小児への精神疾患治療薬の処方実態の把握、③JMDCに基づく小児ADHD治療薬に関する心血管疾患リスクの検証を行った。①2004年~2017年の小児医薬品副作用報告の実態を明らかにした。②小児ADHD・てんかん・統合失調症患者への各種治療薬の処方動向を明らかにした。③小児ADHD治療薬処方患者における心血管疾患イベント発生リスクは必ずしも高くはないが、留意する必要性が示唆された。小児向精神薬使用の安全性の継続的な評価が必要である。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義:海外で報告されていた、ADHD治療薬服用小児患者における心血管疾患リスク上昇に関する懸念について、本邦の大規模データベースで明らかにしたことは、海外の懸念を本邦独自のデータで検証可能であることを証明した、学術的にも有意義な成果である。 社会的意義:薬物治療を必要としている小児ADHD・てんかん・統合失調症患者の実態を明らかにしたことは、小児における安全性懸念事項の検証・精査の必要性や優先順位を検討することを可能としたという点で、社会的に有意義な成果である。
|