研究課題/領域番号 |
19K07214
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
降幡 知巳 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (80401008)
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研究分担者 |
小島 伸彦 横浜市立大学, 理学部, 准教授 (90342956)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 血液脳関門 / 中枢創薬 / インビトロモデル / 脳 / スフェロイド / 不死化細胞 / 生体模倣 / in vitroモデル / 薬物脳移行 / 血液脳関門モデル / ヒト不死化細胞 / インビトロ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、不死化細胞ミニブレイン(Immortalized cell-based mini-Brain, ImBrain)を創成すること、さらに、高分子の脳移行解析や中枢神経系に対する薬物の毒性解析におけるImBrainの有用性・実装性を実証することである。ImBrainは、薬物脳送達技術開発や薬物のヒト中枢毒性発現の理解・評価を可能とするほか、幅広い中枢創薬研究に応用できる。したがって本研究で創成するImBrainは、中枢薬開発の成功率の向上と革新的新薬をもたらす基盤技術となることが大いに期待される。
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研究成果の概要 |
本研究では、三種のヒト不死化細胞を組み合わせて階層スフェロイド型ヒト血液脳関門モデルを構築し、その創薬研究における有用性を検証した。その結果、本モデルはトランスフェリン受容体(TfR)介在性トランスサイトーシスを含めた基本的なBBB機能を有しており、さらにTfRを標的とした抗体のBBB透過性を的確に評価できることが明らかとなった。また、本モデルは炎症性サイトカインに応答すること、さらに免疫細胞のBBBへの遊走まで再現しうることが明らかとなった。したがって、本モデルは、BBB突破技術開発に必要な高分子のBBB透過性評価、および炎症性反応に伴うBBB障害の評価に有用であると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、3種のヒト不死化細胞を階層的に組み合わせることにより、新たなスフェロイド型BBBモデルを確立した。これまでに全てヒト不死化細胞から成るスフェロイド型BBBモデルの報告はなく、世界でも初めての成果となる。本モデルは、不死化細胞の汎用性と生体模倣による高機能性を兼ね備えており、高分子薬物のBBB透過性評価や種々の薬物に対するBBB障害評価を、迅速・経済的に、かつ高い精度で行うことを可能とすると期待される。本モデルが標準評価系として産・学で広く活用されれば、新たな薬物脳送達技術創出および薬物のヒト中枢毒性の的確な予測評価法の確立につながると期待される。
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