研究課題/領域番号 |
19K07216
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
橋本 征也 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 教授 (90228429)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | キニジン / ビソプロロール / 尿細管分泌 / 腎尿細管分泌 / プロトン/脂溶性カチオン対向輸送系 / ホスファチジルセリン / ホスファチジルコリン / リポソーム / フレアイニド / 腎尿細管 / 脂溶性カチオンの腎排泄 |
研究開始時の研究の概要 |
2016年に申請者らが独自に見出した腎臓のプロトン/脂溶性有機カチオン対向輸送系が、小腸のものと同一、あるいは類似したものであると仮定すると、基質となる薬物はかなり多いと推定される。現在のところ、腎臓のプロトン/脂溶性有機カチオン対向輸送系の基質となる薬物はキニジンとビソプロロールしか知られていないことから、本研究の目的の第一は基質認識特性を検討すること(基質探し)としたい。そして、次の重要な目的は、先述したように本対向輸送系の生理学的役割を明らかにすることである。
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研究成果の概要 |
腎臓における脂溶性カチオンの輸送機構と生理的役割を明らかにする目的で、培養イヌ、ブタ、ヒト腎尿細管細胞における脂溶性カチオンの取り込み活性を測定するとともに、ラットにおける腎排泄クリアランスを評価した。その結果、尿細管細胞においては種を超えて、新たなプロトン/脂溶性カチオン対抗輸送系が発現しているとともに、ラットにおいて脂溶性カチオンが尿細管分泌を受けること、および尿のアルカリ化によって、分泌が低下することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では培養腎上皮細胞およびラットを用いて、脂溶性有機カチオンの尿細管分泌には、水溶性カチオンの輸送トランスポーターであるMATEとは異なるプロトン/脂溶性カチオン対向輸送系が関わることを示した。また、酸性リン脂質を添加したリポソームを作成することによって、脂溶性カチオンの輸送が酸性リン脂質によって顕著に増加することから、プロトン/脂溶性カチオン対向輸送系の分子実体は、従来予想されてきたタンパク質によって構成されるトランスポーターではない可能性を示すことができた。
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