研究課題/領域番号 |
19K07221
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
猪川 和朗 広島大学, 医系科学研究科(薬), 准教授 (40363048)
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研究分担者 |
森川 則文 広島大学, 医系科学研究科(薬), 教授 (30346481)
大毛 宏喜 広島大学, 病院(医), 教授 (70379874)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 臨床 / 感染症 / 薬物動態 / 薬力学 / 薬剤耐性 |
研究開始時の研究の概要 |
定量的な検討と各結果の統合が行われてこなかった問題点に着目した本研究では、まず、抗菌薬等の感染患者での生理学的・臓器別薬物動態(pharmacokinetics:PK)、病態時での宿主因子の薬力学(pharmacodynamics:PD)、病原体の薬剤耐性機構を定量的に解明する。そのうえで、三者の知見を統合して解析評価するアプローチにより、とりわけ耐性菌の治療・発現防止のための抗菌薬療法を最適化する。特に臨床上問題となりやすい高齢患者や特殊病態(重症・臓器障害等)患者での最適な抗菌薬選択・投与法アルゴリズムの確立を目指す。
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研究成果の概要 |
生理学的臓器薬物動態(PK)-病態時宿主因子の薬力学(PD)-病原体の薬剤耐性機構が相互に関連し合う関係性を解明して薬物治療法を最適化することを目的とした。高齢患者・臓器障害等などを含めた患者で、配合製剤を含むβ-ラクタム系薬、キノロン系薬、マクロライド系薬、イミダゾール系薬、抗耐性菌薬、抗真菌薬、抗ウイルス薬の血漿中および組織体液中の薬物濃度を測定した。各種のMIC、time-killing、臨床のデータを加え、薬剤耐性機構に基づく母集団モデリング・シミュレーションにより、様々な関連性を表現する関係式を構築した。個別最適療法支援ツールを開発し、患者への適用結果からフィードバックを得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の特色は日々の感染症治療に直結している点にあり、本研究の学術的および社会的な意義・価値は、感染症(国民の死因原因の上位)に対する治療効果を最大化することで医療の質および医療経済の向上に貢献する点にある。そして、生理学的PK/病態時PDと薬剤耐性機構の統合的な定量解析評価に基づいた個別最適化抗菌薬療法アルゴリズムの提案は、斬新で独創的なアプローチである。最適投与法を確立し個別化医療を実現することにより、治療上の利益を患者に直接還元することが、本研究の成果として評価できる。
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