研究課題/領域番号 |
19K07222
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
村上 雄一 九州大学, 薬学研究院, 共同研究員 (60464385)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | EGFR-TKI / SRC / 薬剤耐性 / オシメルチニブ |
研究開始時の研究の概要 |
肺癌で広く用いられる第3世代上皮増殖因子受容体チロシンキナーゼ阻害剤(EGFR-TKI)のオシメルチニブはその治療症例に耐性がんが出現することが知られている。そこで我々が樹立したオシメルチニブ耐性肺癌細胞を用いて耐性メカニズムを明らかにすることを目的に研究を行う。耐性細胞ではSRCファミリーキナーゼ(SFK)の活性化が観察されたことから、SFKの活性化機序及び関連因子の耐性への関与を明らかにする。さらに、第1、第2世代EGFR-TKI耐性細胞と比較することで第3世代EGFR-TKI耐性機序を標的とした耐性克服が他の耐性細胞でも有用であることを示し、新たなTKI耐性克服治療の創出に向け貢献する。
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研究成果の概要 |
上皮増殖因子受容体 (EGFR) に活性化変異を有する非小細胞肺癌に対して用いられる第3世代EGFR-TKIであるオシメルチニブは、治療の継続により耐性癌が出現することが知られている。そこで、オシメルチニブの耐性メカニズムを明らかにすることにより、メカニズムに基づいた耐性克服治療を創出することを目的として研究を行った。本研究では、オシメルチニブに対する耐性株を用いた検討により、AXL及びCDCP1の発現増加がSFKを活性化し、オシメルチニブの耐性へ関与していることを明らかにした。AXL、CDCP1、SFKを標的としたオシメルチニブ耐性克服の可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
オシメルチニブは非小細胞肺癌に対する有効な治療薬であるが、オシメルチニブ耐性癌に対する耐性克服治療の開発が大きな課題である。本研究で、オシメルチニブ耐性肺癌細胞及びオシメルチニブ治療再発患者検体を用いた検討により、AXL、CDCP1がSRCを活性化しオシメルチニブ耐性に関与することを明らかにした。AXL、CDCP1及びSRCファミリーのオシメルチニブ耐性克服治療標的としての可能性を示すことができたことから、今後、オシメルチニブ治療患者の耐性克服治療の創出や適正化治療にも大きく貢献できると期待している。
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