研究課題/領域番号 |
19K07226
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
保坂 卓臣 静岡県立大学, 薬学部, 助教 (30611579)
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研究分担者 |
志津 怜太 静岡県立大学, 薬学部, 助教 (50803912)
佐々木 崇光 静岡県立大学, 薬学部, 客員共同研究員 (20382674)
吉成 浩一 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (60343399)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 肝臓 / 腸管 / 薬物代謝酵素 / 酵素誘導 / 臓器差 / 核内受容体 / CYP3A4 / PPARγ / PXR / ヒト腸管 |
研究開始時の研究の概要 |
薬物代謝酵素の発現増加(酵素誘導)を介した薬物間相互作用を回避するため、ヒト肝細胞を用いた医薬品候補化合物の酵素誘導評価が創薬過程で広く行われている。一方、小腸は肝臓と並び主要な薬物代謝器官であるが、小腸での酵素誘導機序は不明であること、ヒト小腸細胞の入手が困難なことなどの理由から、小腸での酵素誘導は肝と同様とみなされ、誘導評価は行われていない。最近我々は、両器官での酵素誘導機序が異なることを示唆する結果を得た。そこで本研究では、ヒト肝臓由来細胞及び腸管由来細胞でのCYP3A4誘導作用を多数の薬物を用いて体系的に評価し、その異同を明確にするとともに、腸管特有のCYP3A4誘導機序を解明する。
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研究成果の概要 |
肝臓と並び重要な薬物代謝器官である小腸でのCYP3A4誘導機序の解明は、薬物間相互作用の回避に有益な知見を与え、医薬品開発に貢献すると考えられる。本研究では、ヒト肝臓由来細胞とヒト腸管由来細胞での種々薬物によるCYP3A4酵素誘導作用の異同を明らかにし、腸管独自の酵素誘導機序を解明することを目的とした。 研究の結果、ヒト腸管では肝臓と異なる機序でCYP3A4誘導が起こる可能性が示された。また、核内受容体PPARγが腸管特異的なCYP3A4誘導の新規制御因子であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
薬物代謝酵素誘導を介した薬物間相互作用を回避するため、ヒト肝細胞を用いた医薬品候補化合物の酵素誘導評価が創薬過程で広く行われている。一方、小腸は肝臓と並び主要な薬物代謝器官であるが、小腸での酵素誘導機序は不明であること、ヒト小腸細胞の入手が困難なことなどの理由から、小腸での酵素誘導は肝と同様とみなされ、小腸での誘導評価は行われていない。しかし、本研究の結果、両器官における酵素誘導機序が異なる可能性が高いことが示された。これは従来のヒト肝細胞を用いた酵素誘導評価だけでは薬物間相互作用リスクの評価には不十分であり、インビトロ及びインビボでの小腸における酵素誘導評価が必要であることを示唆している。
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